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健康食品・化粧品のECサイトのカテゴリーは、商品説明のための写真が多く、イメージカットなども必要なため、表示スピードが気になるカテゴリーです。また、広告などからランディングページ(LP)に誘導するマーケティング手法がよく採用されています。効率を追求する健康食品・化粧品カテゴリーのスピードとユーザーエクスペリエンス(UX)を調査しました。

健康食品・化粧品ECサイトの表示スピード・UXを調査

調査対象は『通販新聞』が発表した「19年度健康食品通販売上高ランキング」「19年度化粧品通販売上高ランキング」それぞれに掲載されている上位50サイト、合計100サイトです(詳細は調査概要を参照)。

計測対象ページは、①ECサイトのトップページ ②商品のLP(ECの導線となるLP、キャンペーンページ)が混在する傾向があるため、双方合算の平均値で比較しました。

勝手にスピードテスト SpeedCurve ドーモ Web表示スピード研究会 健康食品・化粧品カテゴリーの調査 平均値を算出
計測数値は、ECサイトへの誘導導線が多いECサイトのトップページ、LP、ECサイト内のキャンペーンページの平均値で算出しています

健康食品ECのSpeed Index1位は「野草酵素」

「健康食品通販売上高TOP50」のSpeedIndexランキング

速度順位サイト名ランクSpeed
Index
(秒)
LCP
(秒)
TBT(ミリ秒)(※注①)CLS
1野草酵素公式ショッピングサイトS1.111.2900.00
2エバーライフ公式 通販サイトS1.411.384320.21
3アサヒカルピスウェルネスショップS1.461.697420.00
4愛しとーとS1.681.76490.03
5clavisS1.832.133710.00
6LIONウェルネスダイレクトS1.992.2510230.20
7金氏嵩麗人参S2.012.211260.59
8味の素ダイレクトS2.211.384020.00
9サントリーウエルネスOnlineS2.212.7516190.36
10タマゴ基地オンラインショップS2.251.8500.27
11健康の杜S2.344.66220.10
12さくらの森S2.402.731690.00
13FANCL ONLINES2.492.923360.03
14サンスターオンラインショップA2.563.251700.31
15協和発酵バイオ健康食品オンラインショッピングA2.661.468460.16
16健康家族公式通販サイトA2.742.901040.04
17九州アスリート食品A2.933.29980.00
18えがお公式通販A2.973.152770.01
19テレビショッピングのやわたA3.484.1090.06
20やずや公式ホームページA3.482.775730.04
21QVCジャパンA3.603.316730.18
22TeaLifeA3.814.341930.36
23富山常備薬グループA3.962.445440.11
24小林製薬の通信販売A4.072.771850.08
25アサヒ緑健A4.202.211400.52
26FABIUSA4.294.332000.01
27森下仁丹 本店A4.292.382090.19
28ユーグレナ公式通販A4.352.503530.00
29山田養蜂場A4.382.8323330.86
30fracoraB4.517.356180.04
31森永製菓オンラインショップB4.884.21710.67
32わかさ生活ランドB4.944.523360.00
33ハーブ健康本舗のショッピングサイトB4.982.613240.44
34マイケアB5.083.523510.67
35orkisB5.085.659501.43
36酵水素328選B5.084.5321350.43
37DHCオンラインショップB5.194.125320.88
38カゴメの通販B5.212.4712810.31
39富士フィルムヘルスケアサイトB5.372.208700.00
40大正製薬ダイレクトB5.496.075070.20
41ベルタ公式ショップB5.708.792380.00
42ニコリオオンラインショップB6.053.84340.19
43キューサイ公式ショッピングサイトB6.094.856751.19
44DMJえがお生活B6.208.12480.53
45ORBISB6.692.8132980.90
46通販のはぴねすくらぶオンラインショップB7.536.631441.64
47万田発酵Z10.664.782300.66
48ていねい通販Z17.112.833450.50
49BIZENTOZ25.213.614330.73
ランク付けについて

「健康食品通販売上高TOP50」のSpeed Indexランクは、下記のヒストグラムに基づいて分類しています。

勝手にスピードテスト SpeedCurve ドーモ Web表示スピード研究会 健康食品通販売上TOP50のSpeedIndex
ランクレンジ
S2.49秒以下
A2.50秒以上~4.49秒まで
B4.50秒以上~7.99秒まで
Z8.00秒以上

健康食品におけるSpeed Index1位は、「野草酵素」の公式ECサイトでした。Speed Indexでは、驚異の1.11秒を達成しています。また「コアウェブバイタル」指標のLCPでも1.29秒と、ほぼ同等の数字で、ページの表示スピードが最適化されています

一方で、Webページをユーザーが実際にクリック・操作できるタイミングを図るFIDの指標はどうでしょうか?

今回の場合、代替指標となる TBT(Total Blocking Time)の数値は0ミリ秒でした。またWebページのレイアウトのズレ、表示の安定を測るCLSは0ポイントと、LPからECページまでの流れにおいて、表示遅延のストレスがほぼありません。素晴らしい顧客体験を実現していると言えるでしょう。

化粧品通販1位は「北の快適工房」

化粧品通販売上高TOP50のSpeedIndexランキング

速度順位サイト名ランクSpeed
Index
(秒)
LCP
(秒)
TBT
(ミリ秒)
(※注①)
CLS
1北の快適工房S1.693.042380.11
2imaniS1.911.50420.00
3サントリーウエルネス OnlineS1.911.9417670.36
4ポリピュアEX公式通販S1.961.7123560.00
5アットコスメS2.202.174090.08
6メディプラス公式オンラインショップS2.222.181330.19
7FANCL ONLINES2.292.483080.03
8FKオンラインストアS2.432.725200.45
9ワタシプラス by SHISEIDOS2.481.775150.13
10悠香S2.571.86850.30
11サンスターオンラインショップS2.653.492040.31
12N organicS2.912.05900.19
13ヴァーナル公式S2.961.935140.39
14RICE FORCEA3.233.281430.21
15DECENCIAA3.254.582500.00
16アスカコーポレーションA3.313.811070.27
178時よ!通販生活A3.603.637280.00
18ETVOSA3.842.0217530.51
19新日本製薬オンラインショップA3.894.764550.09
20OZIO公式A3.902.044270.28
21マナラ化粧品A4.114.261070.00
22FABIUSA4.184.053380.00
23ドモホルンリンクルA4.194.971990.13
24ユーグレナ公式通販A4.433.781240.00
25ドクターシーラボオンラインショップA4.654.5212980.58
26メビウス製薬 ONLINE SHOPA4.853.474980.08
27銀座ステファニー公式オンラインショップA4.953.294420.15
28ウェルベストの通信販売B5.005.135840.45
29fracoraB5.037.166440.15
30DHC オンラインショップB5.044.047780.86
31マキアレイベル公式サイトB5.064.408180.09
32haru オンラインショップB5.245.813430.08
33プロアクティブB5.292.202760.28
34江原道B5.292.848830.99
35日本盛オンラインショップB5.373.003940.71
36山田養蜂場B5.383.9826990.03
37富士フィルムヘルスケアサイトB5.464.4812990.00
38MIRAIB5.782.982801.75
39通販のはぴねすくらぶオンラインショップB5.835.691850.78
40HABA online shopB6.183.683380.47
41キューサイ公式ショッピングサイトB6.234.425800.65
42ORBISB6.682.7532550.88
43Maison KOSEB8.315.347410.23
44タカミ公式サイトB8.987.1210090.00
45アンファースカルプD公式通販Z10.487.5011290.56
46ナチュラルガーデン本店Z10.565.572440.13
47BOTANISTオフィシャルサイトZ12.615.5120450.04
48ビタブリッドジャパンZ14.182.6317830.23
49CHAP UPZ29.822.9728370.18
ランク付けについて

「化粧品通販売上高TOP50」のSpeed Indexランクは、下記のヒストグラムに基づいて分類しています。

勝手にスピードテスト SpeedCurve ドーモ Web表示スピード研究会 化粧品通販売上TOP50のSpeedIndex
ランクレンジ
S2.99秒以下
A3.00秒以上~4.99秒まで
B5.00秒以上~8.99秒まで
Z9.00秒以上

1位の「北の快適工房」はSpeed Index 1.69秒と相対的に表示スピードは速いのですが、LCPが3.04秒となっており、Speed IndexとLCPで1.35秒の差が出ていました。メイン画像、コンテンツの表示では、改善・チューニングの余地があるように見えます

わかりやすくするために1位と2位の結果を整理しました。

勝手にスピードテスト SpeedCurve ドーモ Web表示スピード研究会 化粧品カテゴリー1位と2位の結果
化粧品カテゴリー1位と2位の結果

Speed Indexは「北の快適工房」の方が速いものの、コアウェブバイタルを含めると、2位のimaniの方が「メインコンテンツ画像を速く表示、画面のズレなくユーザが最短で操作できる」という点で、顧客体験が優れているように見えます。

調査について2つのポイント

1.独自のランキング指標を追加

指標としては、Speed Index(スピードインデックス)を用いて、Web表示スピード研究会独自でランキング化しました。ヒストグラムを元に、S/A/B/Zという目安となるランク付けを行うことで、相対的なポジション判断が取りやすくなります。

2.「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」のおさらい

Googleが発表している「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」の指標については、以下の3つの要素を元に、総合的に組み合わせてUXの良し悪しを判断するように構成されています。

  • Largest Contentful Paint (LCP)ページ表示速度を測る指標
  • First Input Delay (FID):ユーザー応答性を測定する指標
  • Cumulative Layout Shift (CLS)視覚安定性を測定する指標
勝手にスピードテスト SpeedCurve ドーモ Web表示スピード研究会 コアウェブバイタル
「コアウェブバイタル」の指標

この3つの指標に関する捉え方については「2021年EC売上TOP200サイトのCoreWebVitalsデータ完全版公開!」で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。

健康食品/化粧品のサイトには改善の余地あり

今回の調査では、コアウェブバイタルのすべての指標でGreen(良好)を達成しているのは、49サイト中わずか1サイトしかありませんでした

以前、Web表示スピード研究会がEC売上トップ200サイトを調査した際は、上位50サイト中13サイトが全指標Green(良好)を達成していました。計測時期は2か月ほどずれていますが、「コアウェブバイタル」対策のコンディションには、大きな差があることがわかります。

EC売上トップ200に比べて、健康食品と化粧品通販のECサイトには改善の余地が多くありそうです。このカテゴリーでは「画像は綺麗に、リッチに見せたい」という思いが強い傾向にあり、つい長大なサイトになりがちです。

逆にいえば、「コアウェブバイタル」対策を行えば、「顧客体験を大幅に改善すること」と、大きな「売り上げ向上の可能性がある」と言えるでしょう。

※今回の記事で掲載している計測データの完全版をこちらで公開しています。

同カテゴリー内の優劣がSEOランクに影響する。自社サイトのポジションはどこ?

今回、初の試みとして、SpeedIndexに基づいたS~Zまでの表示スピードの格付けを実施しました。この格付けの目的は、同じ業種、WebサイトカテゴリーのWeb表示スピードをベンチマークし、Sランクのサイトを参考にして、Webサイトの改善方針、指針の検討に役立つように情報を整理して掲載しています。

「コアウェブバイタル」の影響は同じカテゴリーの優劣により影響が出るとされ、すでにいくつか報告が上がってきています。特に激戦区といわれるテレビショッピングやクルマ販売などでは、ランク変化が起こり始めています。

「コアウェブバイタル」は、「より優れたページエクスペリエンス、顧客体験を評価し、改善をめざす」という指標です。今まで以上に意識して計測、課題対策を進める必要があります。この対策を行うためには、常に計測モニタリングをしつつ、各指標をチェックすることが大切です。

この調査について

本記事のCoreWebVitalsの基準値は、Googleの「ウェブに関する主な指標レポート低速なサイトを修正してユーザー エクスペリエンスを改善する」に準拠しています。

 Good
(良好)
Needs
Improvement
(要改善)
Poor
(不良・低速)
LCP2.5 秒以下4 秒以下4 秒を超える
TBT(※FIDの代替)300ミリ秒以下600ミリ秒以下600ミリ秒を超える
CLS0.1 以下0.25 以下0.25 を超える

※注① TBT(FIDの代替指標)について

本計測は、計測ツールSpeedCurveの Synthetic計測サービスを利用しております。FIDはWebサイトに訪れたユーザーリアルデータに基づく統計指標であり、仕様上精緻な計測が難しいため、FID代替え指標の TBT(Total Blocking Time)で計測、集計しています。

従来の多くの計測ではアイドルタイムと呼ばれる、購入客が少ない午後の時間に計測されることが多く、朝、昼、夜のピークタイムや、土日の計測がほとんどされていません。例えば、メルマガやLINEなどでキャンペーン情報を送った時にサイトがどんな状態になるのかを、ほとんどのEC事業者が知らないのが現状です。

今回の調査では、売れている時間帯のコンディションを把握するために、12:30、18:30、22:30の1日3回、比較的高負荷の時間で実施しました。

本記事、計測データの指標について

Speed Index」……Googleが発表したパフォーマンス指標。ブラウジング開始後、経過時間あたりのファーストビューが何秒で表示されるかを総合的に算出したもの。本計測、分析を行っているWeb表示スピード研究会では最低目標値 4秒台、推奨値4秒以下を推奨しています。

参考UR:(Web表示スピード研究会)SpeedIndexの基本合格基準、5秒から4秒の引き上げを決定!!

誤差や数値の違いについて

今回の計測は、12:30、18:30、22:30の1日3回という、ECサイトにおいて比較的高負荷とされている時間帯に行いました。従来の計測結果と乖離があるとすれば、この時間滞とアイドルタイムの違いが一番の違いとなります。

調査概要

調査期間:2021年3月1日(月)12:30〜2021年3月15日(月)12:30までの14日間

調査対象:調査対象のサイトは下記を参考としています。

  • 『通販新聞』(2020年11月12日)「19年度健康食品通販売上高ランキング」
  • 『通販新聞』(2021年1月21日)「19年度化粧品通販売上高ランキング」

調査範囲:1サイトにつき①ECトップページ ②ECランディングページ(LP、キャンペーンページ)の2つのURL(計測したのは①50URL ②50URLの計100URL)。当該サイトURLは、検索エンジンによる検索結果から移動できるURLを用いました。①ECトップページ ②ECランディングページ、それぞれの中央値(median)を平均したものをサイトの代表値としています。

<健康食品通販売上TOP50>

健康食品通販売上TOP50サイトの内、外部から正常計測が確認出来た49サイトを本計測、分析の対象としています

  • LPもしくは、キャンペーンページのEC導線ページを計測対象としています
  • 株式会社ビーボは、2020年12月1日よりから分社化した「株式会社ベルタ」が運営となっている
  • FABIUS(ファビウス)は、ECサイトに該当するページがないため、①は企業ページ内の商品ページを対象として計測
  • 八幡物産のECサイトはスマートフォン対応なし
  • 「世田谷自然食品」はサイト仕様で外部からの定点計測不可のため、対象外

<化粧品通販売上TOP50>

化粧品通販売上TOP50サイトの内、外部から正常計測が確認出来た49サイトを本計測、分析の対象としています

  • LPもしくは、キャンペーンページのEC導線ページを計測対象としています
  • FABIUS(ファビウス)は、ECサイトに該当するページがないため、①は企業ページ内の商品ページを対象として計測
  • ロクシタンは計測できず、プレミアムアンチエイジングは計測中に対象商品ページの提供が終了しているため計測対象外

計測時間:12:30、18:30、22:30の1日3回

測定プロファイル:Apple iPhone X(4G LTE)

1回当たりの計測数:3 checks

計測回数:健康食品通販売上TOP50、化粧品通販売上TOP50のそれぞれ100URL × 1日3回 × 3checks × 1デバイス × 14日間 = 12,600回計測

エミュレート回線品質(4G):ダウンロード 11.7Mbps/アップロード 11.7Mbps/レイテンシー 70ms

サイト調査実施:監修/占部雅一(ドーモ) レポート/種村和豊(Web表示スピード研究会)調査解析/村岡温子、畑山慎治

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種村 和豊

WEBサイト表示スピード研究会

国内最大手ゴルフポータル企業にて、システム性能改善、Webサイト表示スピード改善を主導、推進。その後、JTB、HIS、サンリオ、オークローンマーケティングなど大手ECを中心にWebサイトの表示スピード改善コンサルティングを支援。

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