マガシークがキッズ・ベビージャンルに参入、既存ユーザーの併せ買いなど狙う
マガシークは「マガシーク」内に専用コーナーを開設し、ベビー・キッズのアパレル商材の販売を開始
ファッションECのマガシークはキッズ・ベビージャンルのECに参入する。4月11日にキッズ・ベビー分野の商材を販売する専用コーナーを、主力のファッションECサイト「マガシーク」内に開設。レディース、メンズに続く、3つ目のカテゴリーとして展開する。マガシークの中心顧客層は30代~40代女性で、その8割近くが子供を抱えている。中心顧客の女性が子供の洋服も購入できる環境を整え、顧客単価の向上、顧客との関係性強化につなげる。
新たに開設したコーナーは「MAGASEEK KIDS(マガシークキッズ)」。「マガシーク」で築いたブランドなどとの関係性を活かし、セレクトショップ・百貨店ブランドが扱うキッズ・ベビーのアパレルなどを販売する。オープン時に取り扱うのは約60ブランド、4000点。
ECサイト「マガシーク」は13年前に開設。当時中心顧客は20代女性だったが、年月の経過とともに、現在の中心顧客層は30代~40代へと移行している。マガシークが実施した顧客アンケートによると、30代~40代の約77%が子供を抱えている実態が判明。子供を育てている顧客全体の60%超が、ECで子供用品を購入していることも把握した。
マガシークはこうしたニーズに対応。ユーザー自身のアパレル購入に加え、子供の洋服も購入するといった併せ買い需要などを開拓する。ユーザーとの接触点を増やすことで関係性を強化、顧客のファン化にもつなげる。
4月11日のオープンに合わせて、訪問者数増加を目的にしたポイントプレゼントキャンペーンを実施。子供服単品、もしくは大人服と子供服を一定金額以上購入した場合、1000ポイント、2000ポイントをそれぞれ付与する。
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「マガシーク」で取り扱っているブランドとのつながりを活かし、知名度の高いブランド商材を中心に販売する。ポジショニングは、大手モールや大手子供服店などの低価格商材中心とは一線を画し、高単価な有名アパレルブランドよりも単価を抑えたレンジになるという。このポジションではECでの競争相手が少ないといい、ブルー・オーシャンのような場所にあるニーズを開拓する戦略だ。
競争の激化などを受け、新規の顧客獲得単価(CPA)が高まっているという声が多い中、既存顧客の購入単価の引き上げ、購入回数の増加といった顧客掘り起こしに取り組む企業が増えてきている。マガシークが新たなジャンル商材の取り扱いを始めるのもその一環。アパレルECのオピニオン的存在のマガシークの新たな取り組みに注目したい。