決済サービスを展開するフライトソリューションズは3月25日、国内BtoB-EC市場の規模やEC化率を整理したレポート「B2B EC市場の現在地」を公表した。
BtoB-ECは514兆円規模、BtoCの約20倍
経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoB-EC市場規模は514兆4069億円。BtoC-EC市場の26兆1225億円と比べると約20倍に相当する。
BtoB-EC市場は2020年に一時的な落ち込みはあったものの、その後は拡大基調が続いている。
EC化率は43.1%、約6割は未電子化
一方、BtoB取引のEC化率は43.1%。フライトソリューションズはこの数値について「一定の電子化は進んでいるものの、裏返せば約6割は未EC化」と指摘。企業間取引におけるデジタル化の余地の大きさを強調した。
これまでのEC化は、大企業間のEDI取引やサプライチェーンに組み込まれた発注システムなどを中心に進展。一方で、電話やFAX、メール、手作業による受発注といったアナログな業務も依然として残っているという。
中小企業で進まない背景はBtoB特有の商習慣
フライトソリューションズは、中小企業でBtoB-EC導入が進みにくい要因として、BtoCとは異なる取引構造をあげる。BtoBでは、取引先ごとに価格や条件が異なるケースが多く、見積もりや契約条件の確認を経て発注に至る。また、決済もクレジットカードなどの即時決済ではなく、掛け売りや請求書による後払いが一般的となっている。
こうした商習慣に対応するため、BtoB-ECには次のような機能が求められる場合があるとする。
- 取引先別の価格設定
- 見積もり・受注管理
- 掛売・請求書管理
- 発注単位や取引条件の管理
結果として個別開発が必要になるケースも多く、IT人材やシステム設計、初期投資といったリソース面が導入のハードルになりやすいと分析している。
導入効果は大きく、今後の成長領域に
一方で、受発注のオンライン化により、業務効率化やヒューマンエラーの削減、取引情報の可視化、新たな取引機会の創出といった効果が期待できる。
フライトソリューションズは、BtoB-ECは導入時に一定の準備や投資が必要となるものの、中長期的には業務効率化と事業成長を支える基盤になると指摘。今後は企業規模を問わずBtoB-ECを活用できる環境整備が、中小企業のデジタル化を進める上で重要なテーマになるとしている。
