京王電鉄がLINE上でECモール「トレくる by KEIO」を展開、商品は電車で配送し受け取りは駅ロッカー
京王電鉄は8月17日、LINE上に専用ECモール「トレくる by KEIO」を新設する。注文した商品は最短当日中に駅の専用ロッカーで受け取れるのが特徴。京王沿線の京王百貨店や京王プラザホテル、うかい、富澤商店などが厳選したコスメや菓子、酒など100点以上の商品を取りそろえる。
「トレくる by KEIO」は、注文した商品を新宿駅、明大前駅、桜上水駅、八幡山駅、国領駅、調布駅にある専用ロッカーで受け取れるのが特徴。10時までの注文に対し、最短当日16時頃から受け取ることができる。最大7日先までの予約が可能。商品は鉄道で配送することにより、環境面にも配慮する。
商品の納品から翌々日の正午頃まで専用ロッカーに保管するほか、夏場でも安心して受け取れるよう、温度管理機能を搭載する。店舗の閉店時間や混雑を気にせず、顧客の好きなタイミングで商品が受け取れるようにする。
LINEの「トレくる by KEIO」公式アカウントを友だち追加すると、専用ECモールへのアクセスすることが可能。専用ECモールから、受取駅(ロッカー)・受取日・商品を選んでクレジットカードで決済すると、注文が完了する。注文後、配達が完了するとLINEで配達完了通知を顧客に届ける。通知内のロッカー解錠用二次元コードを準備の上、専用ロッカーで商品が受け取れる仕組み。
購入商品の代金のほか、商品ごとにサービス利用手数料が発生する。サービス利用手数料には配送料のほか、ロッカー保管料も含まれる。なお、サービス利用手数料は商品により金額が異なるため、詳しくはLINE上の専用ECモール「トレくるby KEIO」(8月17日開設)に掲載する。
京王電鉄は今回の取り組みについて、実証実験を2022年8月17日から2023年2月28日まで行う。これまで、道を活用した商品配送の実証実験として、飛騨高山の農産物の配送やECの返品商品の集荷を継続的に行い、鉄道配送における安全性と有効な配送手法が確立したため、2022年度から本格的な運用を開始している。
今回の実証実験の商品配送では、駅近の店舗から商品を集約して鉄道で配送することで、配送の速達性を向上させるほか、道路混雑を回避した定時性を確保する。今後は「トレくる by KEIO」の配送商品およびロッカー設置駅の拡大も見据えるほか、顧客のニーズと社会的課題解決に向けた新たな物流サービスも検討していく。