世界初の物流ロボットなど先端自動化システムを導入したビームスの新物流拠点「ビームス ウエアステーション」とは
ビームスは都内の物流拠点「ビームスウエアステーション」を拡張移転し、9月25日から全面稼働させる。物流ロボットなど複数の最新システムを導入したほか、自社ECサイト用の撮影スタジオやカスタマーサービスデスクなどの機能も備える。延床面積は移転前の約2倍となる約9000坪に拡張する。
「ビームス ウエアステーション」はビームス最大の物流拠点。東京都江東区新砂から同区塩浜(深川地域)に拡張移転する。移転に伴い江東区南砂町に構えていたサテライト機能も集約する。ビームスの物流体制は、東日本エリアを「ビームス ウエアステーション」、西日本エリアを「ビームス 関西ロジスティクスセンター」(大阪府交野市)が担っていく。
「ビームス ウエアステーション」には、複数の先端自動化システムを導入。リニアモーター式ロボット「CUEBUS(搬送タイプ)」、自律型ケースハンドリングロボットシステム「HaiPick SYSTEM」を導入する。将来的な生産年齢人口減少を見据えた自動化による省人化を進める。
「CUEBUS(搬送タイプ)」は、トラックからの荷受けの後、自動でハンガーラックの搬送を担うリニアモーター式ロボット。搬送ルート上に自動検品ゲートを設置し、商品タグに取り付けられたRFIDタグの自動読み取りにより検品作業を自動化し、作業効率の向上を実現したという。同ロボットの導入はビームスが世界初という。
「HaiPick SYSTEM」は商品の入庫・保管・出庫を自動化するシステム。高さ約4.7メートルのラックを構え、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)が1台で複数のコンテナの入出庫を行う。天井高を有効に活用し、多品種少量の商品も効率的な保管を実現。同システムによって店舗や自社EC顧客の仕分けも自動化する。
ビームスグループでは、アパレル・雑貨・家具・アートなどを扱う国内外約170店のセレクトショップ運営のほか、オリジナル商品の海外向け卸事業、企業・自治体とのBtoB取引における協業など、業容を戦略的に広げている。「ビームス ウエアステーション」の拡張移転と先端自動化システムの導入は、物流面における今後のビジネスへの持続的な対応を図るためとしている。