高野 真維[執筆] 8:30

TOPPANグループのONE COMPATH(ワン・コンパス)が実施した商品購入時の情報収集と購買行動に関する利用実態調査によると、事前に商品を買える店がわかることが購入の意思決定に影響すると回答した割合は7割を超えた。また、メーカーサイトの店舗検索機能を利用した6割以上が、実店舗で商品を購入している。

調査期間は2025年1月10日~13日で、有効回答数は1万3667人。

商品購入前に商品がどの店で買えるか調査した経験を聞いたところ、「いつも調べる」「よく調べる」「ときどき調べる」の回答者は合計すると72.8%に達した。

また、ほしい商品がどこの店で買えるかをインターネット上で探した経験を聞いたところ、82.1%が「はい」と回答。2021年に実施した同様の調査では76.8%が「はい」と答えており、4年間で5.3ポイント上昇した。

品がどこのお店で買えるか調べたことがあるか(左)、ほしい商品がどこのお店で買えるかをインターネット上で探したことはあるか(右)
商品がどこの店で買えるか調べたことがあるか(左)、ほしい商品がどこの店で買えるかをインターネット上で探したことはあるか(右)

新しい商品やほしい商品を知るきっかけについては、60.4%が「テレビ番組/テレビCM」と回答。次いで「店頭」(44.6%)、「インターネット広告」(31.0%)が続いた。

年代別に見ると、10際代以下では「テレビ番組/テレビCM」(38.2%)に次いで「友人や家族からの口コミ」(32.9%)が多い。20歳代では「SNS」(54.6%)、30歳代以上では「テレビ番組/テレビCM」(50.0%)がそれぞれトップで、世代によって情報収集方法に違いが見られる。

新しい商品やほしい商品を知るきっかけ
新しい商品やほしい商品を知るきっかけ

商品の購入を検討する際、事前に商品を買える店がわかることがどれだけ購入に影響するか聞いたところ、「非常に影響する」「かなり影響する」「多少影響する」の回答は合わせて72.4%に達した。そのなかでも、32.7%が「非常に」もしくは「かなり」影響すると答えている。

また、ほしい商品や目当ての商品が店頭になかった際の行動は、「他の店舗で探す」(55.0%)が最多。34.9%は「オンラインストアで購入する」と答えた。一方で、「購入をあきらめる」も35.4%あった。

事前に商品を買えるお店がわかることがどれだけ購入に影響するか(左)、ほしい商品や目当ての商品が店頭になかった際の行動(右)
事前に商品を買えるお店がわかることがどれだけ購入に影響するか(左)、ほしい商品や目当ての商品が店頭になかった際の行動(右)

企業のホームページやアプリで「取扱い店舗を探す」機能の利用経験を聞いたところ、「いつも使う」(2.9%)「よく使う」(6.9%)「時々使う」(21.9%)を合わせると31.7%だった。

一方で、「あまり使わない」(24.0%)「まったく使わない・使ったことがない」(16.0%)を合わせると40%の生活者が利用していない。「このような機能があることを知らない」と回答した割合は28.4%だった。

ECサイトなどで「取扱い店舗を探す」機能を利用したことがあるか
ECサイトなどで「取扱い店舗を探す」機能を利用したことがあるか

「取扱い店舗を探す」機能を使った後、その店舗で商品を購入した経験を聞いたところ、63.6%が実際に店舗で商品を購入をしたことがあると回答。内訳は「数回購入したことがある」が48.1%、「頻繁に購入している」が5.4%、「1度だけ購入したことがある」が10.1%となっている。

「取扱い店舗を探す」機能を使ったあと、その店舗で商品を購入したことがあるか
「取扱い店舗を探す」機能を使ったあと、その店舗で商品を購入したことがあるか

ONE COMPATHは「若い世代を中心にタイパ(タイムパフォーマンス)を重視した思考や行動が求められるなか、購買行動においても事前リサーチすることでタイパを意識する消費者が増えている。一見ネット購入が手軽(タイパ)に思えても、確実に商品がある店舗を見つけて実店舗で購入する方が、結果的にはタイパになるという、新しい消費行動の形が見えてきた」とコメントしている。

調査概要

  • 調査エリア:全国
  • 調査主体:ONE COMPATHが運営する法人向け地図ソリューション「Mapion Biz」調べ
  • 調査対象者:ONE COMPATHが運営する電子チラシサービス「Shufoo!」の「シュフーポイント」の会員(全年齢層の男女)
  • サンプル数:合計有効回答サンプル数1万3667人
  • 調査期間:2025年1月10日~13日
  • 調査方法:インターネットリサーチ(自社調査)
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