楽天市場最大のお買い物祭り「楽フェス」現地レポート

楽天の集客力、店舗との信頼関係を感じた「楽フェス」【記者の現場レポート~5日目】

楽天市場内の有力出店者にも話を聞いた

中川 昌俊

2015年8月6日 12:00

最終日となる5日目を迎えた「楽フェス」。天気は快晴で、駅から東京ビッグサイトの間を歩くだけで汗だくになるような猛暑の中、会場には多くの来場者が集まり、最後まで客足が途絶えることはなかった。5日目の「楽フェス」会場レポート。

笑顔で歩く若い女性来場者が多いのが印象

最終日の会場には多くの来場者が集まっていた。5日間を通じて来場したユーザーを分析してみると、20~30代女性の来場が目立っていたように感じる。

女性の友達同士のほか、カップル、小さな子供連れ夫婦なども多かった。一方で、年配者の来場者は少なかったように感じた。東京ビッグサイトという土地柄、なかなか出向くのは大変であり、こうした展示会形式の場合、会場が広いため歩き回る必要があるため、足が遠のいたのだろう。

特徴的だったのは、来場者の多くが“笑顔”になっていたこと。こうした展示即売会などに行くと、疲れきった表情の人が多いが、「楽フェス」では来場者の笑顔が印象的だった。通り過ぎる来場者が「本当に楽しい」「めっちゃ美味しい」などといった声を発している場面に何度も遭遇した。

この日も会場は来場者でいっぱいに

楽天ショップと東北の生産者をつなげる取り組みのブースを構える

筆者自身、長年楽天を取材してきたが、今回の「楽フェス」を通じて改めて楽天の“強さ”を感じた。それは、5日間連続で会場を来場者でいっぱいにできるだけの集客力、店舗との強固な信頼関係を築いている点だ。

出店者に話を聞くと、言葉の端々に楽天への信頼を感じられた。また、楽天の担当者が会場内で店舗のスタッフと談笑している様子も数多く見られた。

こうした、楽天と出店者との信頼関係があるからこそ、新たなプロジェクトも会場でブースを構えたのだろう。「フード・アクション・ニッポン 食べて応援しよう」というプロジェクトだ。

東日本大震災の被災地やその周辺地域の農林水産物や加工食品を積極的に利用することで、被災地を応援する農林水産省の取り組み。楽天はこの取り組みに参加し、2014年11月に楽天出店者と岩手県、宮城県、福島県の東北3県の食品生産者のマッチングする商談会を実施。このプロジェクトから生まれた商品などを、ブースで展示していた。

他のバイヤーの場合、いくらで仕入れることができるか、ということばかり聞かれるが、楽天のショップは、その商品を開発した物語やどんなこだわりがあるかをまずを聞いて、どうやってに一緒に販売しようか考えるショップが多かったと生産者から聞いている。そのため、こうしたショップでぜひ商品を売りたいという生産者が増えている。(ブース担当者)

「フード・アクション・ニッポン 食べて応援しよう」ブース

直接顧客と触れ合える機会は貴重

この日も出店している店舗に「楽フェス」の感想などを聞いた。

  • 女性ファッションを販売する「イーザッカマニアストアーズ」の泉まゆこさん(右)、石川直子さん(左)

今までモニターの向こう側でしか感じることができなかったお客さんを、肌で感じてもらおうとECサイトのスタッフを連れてきて販売しています。サイトを見て来たというお客さまも多く、そういう方と直に触れ会うことができとてもうれしい。最初は本当に開催できるのかと不安でしたが、これほど多くの人を集めるなど、新しいことにチャレンジし続ける楽天はすごいと感じました。

  • ベーグル販売の「エルクアトロギャッツ」、ネコグッズ販売の「ネコリパブリック」の河瀬麻花さん

私の場合2つの店舗で出店しているため、かなり忙しいのですが、とても楽しく販売できています。実際にリアルのお客さまと会えるのでとてもいい取り組みだと思います。「ネコリパブリック」はまだ始めたばかり。御茶ノ水に実店舗があるというと、ぜひ行きたいという人が多かったので、新規のお客さま獲得にもとても効果的だったと思います。

  • 生花などを販売する「ゲキハナ」の古屋悟司店長

今回、枯れた花を再生させるワークショップを行っています。最初は子どもがやりたいといって入ってきても、最終的にお母さん方がのめり込んで、このことを知ってくれるようになるのはとてもいいきっかけだと思います。普段ネットで購入してくれている人とも会うことができ、出店できてとてもよかったと思っています。

  • 壁紙を販売する「壁紙屋本舗」の林耕一郎店長

ワークショップなどリアルで得られるお客さまからの反応やニーズを商品開発フィードバックして、ECで販売していくという動きは今後必要になると思っています。特に「楽フェス」はこれまで壁紙を貼ったことがなかったり、壁紙を簡単に貼りかえられることを知らない人と接するという点では、自社で行っているワークショップなどでは得られない経験ができました。とても感謝しています。

  • 着物や浴衣を販売する「きもの京小町」の村井洋仁社長

ネットでは購入していないけれど足を運んでくれるお客さまもいて、リアルのほうが優れている点、逆にネットの方が優れている点が明確になった。また、自社だけではお客さまが偏ってしまうが、このようにさまざまなお客さまと交わることができるイベントに出させてもらうことで、いろんな人と交流できてよかった。

  • スマホグッズなどを販売する「STYLE」の竹光敏雄社長

ネットであれば販売した後にレビューでお客さまの反応を知ることができるのですが、直に反応を得られるのはいい機会だと思います。みんなで一致団結して、盛り上がれるというのは楽しい。ぜひ来年も続けてほしいと思います。

  • 「アンファー」の椎屋雄一さん

アンファーというとどうしても「スカルプD」と思いがち。これからは「予防医学のアンファー」というコンセプトを打ち出し、スムージーや医薬品など事業領域を広げていこうと思っています。そんな中、スムージーの試飲数だけでも5日間で1万2000杯を試飲いただけるなど、いい機会となりました。集客力だけでなく、出店者も多かったので改めて楽天はすごいなと感じました。

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