中川 昌俊 2014/6/19 9:00

通販大手スクロールのグループ会社であるキャッチボールは、後払い決済提供会社として唯一、各ユーザーの月間当たりの利用上限を設けていない。そのため、家具などの高額商品を取り扱うEC事業者、おせちやカニなど年末に注文が集中するネットショップにとり、利用しやすい後払い決済サービスといえる。

 

 

株式会社キャッチボール「後払い.com」のプラン
プラン名リスクフリースタンダートエキスパートスペシャル
月額固定費(税別)0円4,500円18,000円45,000円
決済手数料率4.80%4.20%3.50%2.80%

スクロールグループ入りでシェア拡大に舵切り

後払い決済サービスを提供している他企業は、未回収リスクを減らすため利用金額に関して上限額を設けている。しかし、キャッチボールが展開する「後払い.com」は、後払いの上限額を特に設けていない。業界唯一の上限額がない後払い決済サービスとなっている

「例えば、高額商品やまとめ買い、引っ越しなどで複数のお店で多数の商品を購入した場合、上限額を設けているとどんなに信用力があるお客様でも利用できなくなる。何度も後払いを利用し、一度も支払いに関する問題がない優良なユーザーがサービスを利用できなくなるのは、ユーザーの満足度低下やECサイトの販売機会の損失につながってしまう。当社のサービスでは、こうした問題を未然に防ぐことができる」(齊藤崇仁取締役)

同社では、現在4つのプランを提供しているが、個別の手数料設定も可能だという。リスクが高い商品を扱っているものの、どうしても後払いを導入したいといったEC事業者や、他社で導入を断られたEC事業者でも個別に条件や手数料を設定することで、柔軟に対応するという。

昨年6月に通販大手スクロールのグループ会社入りしたことで、従来の方針を転換。シェア拡大に向け、動きを活発にしている。

「従来は独立会社だったため、どうしても石橋をたたいて渡るような動きを採っていた。具体的にいうと、店舗審査基準も厳しかったほか、消費者の審査も確実なものに限っていた。ただ、スクロールのグループ入りをしたことで、審査基準を大幅に広げることができた。このため、アパレルEC店を中心に導入店舗も増え、取扱高も拡大している」(齊藤取締役)と話す。

リアルタイム与信などシステムも強化

今後、システムの強化を進めることで、さらに拡大をさせていく考え。これまでできなかったリアルタイム与信の提供するようになり、大手EC企業の導入も進んできているという。さらに、今後は他社のサイト構築パッケージや通販システムなどとの自動連携を進めていく。

自動連携しているため、手間が少なくて済むという理由で後払い決済の企業を決めるEC事業者も多い。これまではシステム面が弱かったためこうした連携が少なかった。システムを強化し、連携を進めて導入店舗を増やしていきたい。将来的には業界ナンバーワンを目指したい」(同)としている。

 

第5回目の後払い決済特集は、ジャックスが提供する後払い決済サービスです。

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