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クックパッドは7月29日、インテリア雑貨などのECサイト「アンジェ」を運営するセレクチュアーを子会社化すると発表した。クックパッドは発行済み株式の80%を8月1日に取得する予定。取得金額は5億5000万円。残り20%の株式も2015年12月期中に取得し、完全子会社化を目指す。

クックパッドはセレクチュアー社長の洞本昌明社長が保有する発行済み株式1000株の内、まずは80%にあたる800株を取得。2015年12月期中に残り200株を追加取得し、完全子会社化する。

クックパッドは子会社化後のセレクチュアーに新社長を送り込む予定。現社長の洞本社長は会長職に就く見通しで、代表権の有無は明らかにしていない。ただ、洞本社長は会長就任後も「アンジェ」の運営に携わるという。

クックパッドは「食を中心とした生活インフラ」を提供するため、食の周辺領域における新規事業の立ち上げに注力。2012年7月から野菜の定期宅配を開始している。セレクチュアーの買収で取り扱い商品のラインナップを拡充。事業運営ノウハウを融合することでEC事業の拡大につなげる。

セレクチュアーの前身は、ふたば書房の雑貨事業部のオンラインショップとして、現社長の洞本氏が2000年7月にEC事業を開始。2005年にEC事業部がセレクチュアー株式会社として独立した。「アンジェ」は楽天市場やヤフーショッピングなど各種モールでECを展開。特に楽天では楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤーで9年連続インテリア部門でジャンル賞を受賞するなど、有力店として長らくEC業界で活躍してきた。

セレクチュアーの2013年7月期業績は、売上高が前の期比10.3%減の14億5800万円、営業利益は同74.1%増の5900万円、当期純利益は同52.2%増の3700万円。赤字経営に陥るEC企業が多い中、セレクチュアーは安定的に利益を計上する経営を続けてきた。

担当編集者のコメント: 

セレクチュアーの買収には驚いた。2000年から続くECサイトで、楽天店で抱える顧客アドレス数は100万を超える。「アンジェ」のECサイトは多くのEC企業が手本とし、模倣サイトが乱発したこともあった。それほどまでに知名度は抜群の企業であり、サイトであった。

セレクチュアーの買収で思い出したことがある。話は6年前に遡る。オークション事業で成長していた桃源郷を2008年にNECビッグローブ(当時、現ビッグローブ)が子会社化したことだ。業界内でもセレクチュアーと桃源郷は仲の良い企業として知られていた。「アンジェ」「桃源郷」「北国からの贈り物」は業界をけん引する企業であった。

2008年と比べると経営環境はガラリと変わった。今では、商社や通信インフラ企業、カタログ通販企業などさまざまな企業がEC専業企業の買収を行う動きが増えている。老舗EC企業の買収も珍しくなくなったということだ。

大手企業の参入などでEC市場の競争は激しさを増している。EC専業企業は資本力のある企業の傘下に入るのか、それともあの手この手を駆使し単独で立ち向かうのか。EC専業間の生き残りをかけた戦いはゴングが鳴っている。

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瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

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