渡部 和章 2018/6/27 6:00

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン・フィナンシャルサービスとセブン銀行は6月14日、共同出資で決済サービス会社「セブン・ペイ」を設立した。

新会社はスマートフォンをツールとした新たな決済サービスを提供する。関係当局への手続きを経て、2019年春頃にサービスを開始する予定。セブン・ペイの社長にはセブン・フィナンシャルサービスの小林強専務が就任した(兼務)。

新会社の資本金は1億5000万円。出資比率はセブン・フィナンシャルサービスが70%、セブン銀行が30%。決算期は2月。

グループ各社のアプリと連携

セブン・ペイの設立は、セブン&アイグループが取り組んでいるデジタル戦略の一環。グループ各社のアプリと連動した新たな決済サービスを2019年春をめどに開始する計画。

2018年6月にリリースした「セブンイ-イレブン」「イトーヨーカドー」のアプリに加え、今後リリースする「そごう・西武」「ロフト」「赤ちゃん本舗」のアプリと連携する。新たな決済サービスを軸にグループ内の金融関連情報の連携を図り、CRM戦略などに活用する。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
セブン&アイがめざすCRM(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイグループは2018年6月、新たな会員プログラム「セブンマイルプログラム」をスタートした。店舗やEC、ネットスーパーを利用するとマイル(ポイント)が貯まり、ポイント数に応じて、さまざまな特典を受けられる。

現在、ポイントの対象は「イトヨーカドーアプリ」「セブン-イレブンアプリ」、グループを横断したECサイト「オムニ7」。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
「セブンマイルプログラム」の展開計画(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイ・ホールディングスの2018年2月期におけるEC売上高は、前期比11.4%増の1087億8500万円。セブンネットショッピングの売上高が同約1.5倍に増えたほか、グループのアカチャンホンポやイトーヨーカドー、そごう・西武、ロフトも売り上げを伸ばした。

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