ビックカメラがサブスク事業領域を拡大、「GooPass」のカメラブと資本業務提携契約

今回の資本業務提携は、総額100億円規模のコーポレートベンチャーキャピタル「ビックイノベーションキャピタル」の第1号案件

瀧川 正実

2021年10月4日 10:30

ビックカメラは10月1日、カメラ機材のサブスクリプションサービス「GooPass」のカメラブと資本業務提携契約を締結したと発表した。

ビックカメラはサブスクリプション事業(リカーリング事業)へ事業領域を拡大する方針を掲げる。カメラブの各種ナレッジ、ビックカメラグループの店舗・EC販売といったリソースを掛け合わせ、事業シナジーを創出する。

提携内容は次の通り。

  • ビックカメラグループ店頭。ECにおけるカメラブ協業モデル「テイクアウトレンタル」の取扱拡大
  • ビックカメラグループ、カメラブユーザーの相互送客およびユーザー利便性の向上
  • カメラユーザー拡大のための「体験型サービス」領域での協業検討

「テイクアウトレンタル」は、ビックカメラ店頭でカメラ機材を購入する際、購入するかどうかその場で決めずに、新品在庫をお試しレンタル品として持ち帰って試せる、カメラのサブスク「GooPass」の新プラン。購入しなくても、一定期間後に返却できるカメラの新しい購入手段という。

ビックカメラは、カメラ機材のサブスクリプションサービス「GooPass」のカメラブと資本業務提携
「テイクアウトレンタル」について(編集部が「テイクアウトレンタル」からキャプチャ)

今回の資本業務提携は、総額100億円規模のコーポレートベンチャーキャピタル「ビックイノベーションキャピタル」の第1号案件。スタートアップ・外部企業などが持つ先進的な技術・商品(開発力)・事業アイデアと、自社の資本・顧客基盤・人材・営業力・ブランドを融合し、新たな戦略的事業やプライベートブランド商材の開発、新たな価値を創造することで本業の成長拡大につなげることを目的に創設した。

ビックカメラは資本業務提携の背景について、「ビックカメラの祖業であるカメラ市場において『カメラ離れが起きている』と言われて久しく、さらにはお客さまのニーズは確実に『モノを買う』ことから『コトを楽しむ』ことにシフトしており、小売業の在り方にも変化が求められている」と説明。サブスクリプションやレンタルモデルでのカメラ利用からの循環型社会(サーキュラーエコノミー)への取り組みを強化していくとしている。

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