オリジナルプリントTシャツ製作EC「CLAT-JAPAN(クラティージャパン)」を運営するフォーカスは1月5日に送料を改定、500円だった通常サイズの配送料金を700円に引き上げた。配送品質の維持と、物流現場で働く人々の価値を守ることを目的としている。
フォーカスは1月5日10時以降の注文分から、全国一律(税抜)の送料を次のように変更した。
- 通常サイズ:700円(改定前 500円)
- コンパクトサイズ(縦31.2cm×横22.8cm×厚さ2.5cm以内):250円(据え置き)
今回の改定は、2025年6月17日に「送料無料」から「送料の一部を顧客負担」に切り替えた流れを受けたもの。当初は急な負担増を避けるため、通常サイズの送料を抑えた暫定的な設定としていたが、その後の物流環境や実際の運用状況を踏まえ、送料水準を見直した。
現在の物流環境について、「高度に発達した物流ネットワークと、現場で働くドライバーの努力によって支えられている」と説明。その上で、「こうした価値ある労働を正当に評価し、企業として適切な対価を支払うことが重要だ」とし、今回の送料改定は物流を持続可能な形で維持するために必要な判断だとしている。
現時点では「今回の改定で一旦の区切り」とする一方、人件費の上昇や為替変動など社会情勢の変化によって物流コストに大きな影響が出た場合には、配送会社に過度な負担がかからないよう、再度の見直しも検討するとしている。
プリントTシャツ事業に特化し、コロナ禍からV字回復
フォーカスは2009年に設立。当初はBtoB向けのグッズ販売が中心で、プリントTシャツ事業の売上比率は約3割にとどまっていた。
転機となったのは、プリントTシャツを注文した高校生から届いた手紙や写真だったという。感謝の言葉を通じて、同社は「単なるグッズ販売」ではなく、「思い出づくりの価値」を提供していることに気づいた。これをきっかけに、2012年にプリントTシャツ事業へと経営資源を集中させた。
2014年にはEC販売を開始し、収益の安定化に成功。しかし2020年、コロナ禍の影響で売上が落ち込み、社員の退職も重なって経営危機に直面した。そこで同社は、中小事業者向け融資を原資に自社プリント工場への設備投資を実施するとともに、社員1人あたり平均100万円の年収引き上げを決断した。
その結果、2021年の売上高は目標の1.5倍となる14億7000万円を達成。早期の立て直しに成功した。その後も成長を続け、2024年の売上高は2019年比で約2.6倍となる32億9000万円に拡大している。
2025年9月からは、フォーカス初の海外展開としてオーストラリアで事業を開始。現地での実績をもとに、今後も海外展開を拡大していく方針だ。