「蛍光表示管」「金型用部品」「ラジコン機器」専門メーカーの双葉電子工業は、設備用部品のBtoB-ECサイト「FO Plus(エフオープラス)」を2026年に公開する。
「FO Plus」は登録無料で利用でき、調達担当者が図面をアップロードするだけで、見積もり取得から発注までをオンラインで完結できる仕組みを採用。双葉電子工業は「使うだけで調達業務のDXを実現できる」としており、図面送付や仕様確認にかかる時間を約50%削減できると見込んでいる。
双葉電子工業が実施した「製造業の2D図面送付業務に関する実態調査」によると、約半数の調達担当者が、1つの設備・装置部品の見積もり・発注完了までに半数以上が平均30時間以上を要していることがわかった。
またその過程で半数以上が20回以上、最大で50回以上の図面送付を行っているという。
こうした非効率な調達プロセスを、ECサイトとクラウドサービスで効率化するのが「FO Plus」開設の狙い。双葉電子工業はすでに、生産器材のBtoB-ECサイト「フタバオーダーサイト」を運営し、金型用部品などのオンライン受注に取り組んできた。1963年から培ってきた精密加工技術を強みに、ECを通じて高品質・短納期の部品供給を行い、顧客の生産性向上を支援している。
設備・装置産業の2025年総括と2026年展望
双葉電子工業が公開した「設備・装置産業に関する2025年総括と2026年展望」によると、2025年は原材料費・人件費・エネルギー価格の高騰に加え、現場オペレーションの非効率が顕在化した1年だったという。経済産業省の「ものづくり白書2025」でも、製造DXと人材確保を伴う中長期投資が競争力を左右すると指摘されており、2026年以降は業務の標準化とデジタル化が重要な成長戦略になると分析している。
日本の製造業はGDP(国内総生産)の約2割を占める一方、就業者数の減少と高齢化が進行している。設備投資は堅調で、ソフトウェアやデータ連携など無形資産への投資が加速。工作機械の受注は2025年秋以降、外需主導で回復基調にあり、FA・設備分野への投資意欲も底堅いという。人手不足への対応として、自動化・省人化やスマートファクトリー化への投資が中小製造業にも広がっている。
一方、DX推進には「費用負担」と「人材不足」という課題がある。中小企業庁の「2025年度版中小企業白書」によると、2024年度には88%の企業が何らかのDXに着手しているものの、本格的に競争力強化につながるDXに取り組めている企業は3%にとどまる。
こうした状況を踏まえ、双葉電子工業は低コストで導入しやすいクラウドサービスやECサイトの活用が、DXの初期段階から次のフェーズへ進む現実的な手段になると指摘する。
双葉電子工業は2026年度のFA市場について、年率約6%で成長し、スマートファクトリー化が加速すると予測。こうした課題と市場環境に対応する取り組みの一環として、設備用部品向けECサイト「FO Plus」を開設する。