ヤマトホールディングスは3月17日、グローバル・ブレインが運営するCVCファンド「KURONEKO Innovation Fund(KIF)」を通じ、リユース収集・販売支援システム「Retailor(リテーラー)」を展開するFree Standardへ追加出資した。ヤマトHDは2022年7月にもKIFを通じてFree Standardへ出資している。
フリマアプリとは異なるブランド主導のリユースを支える「Retailor」
Free Standardの「Retailor」は、フリマサイトなど従来の二次流通とは異なり、ブランドが公式のリユース品として商品の買い取り・販売を行える仕組みを提供するサービス。
ブランド側はブランド価値を維持しながら顧客との新たな接点を創出でき、消費者にとっては安全で高品質な購買体験につながる点がサービスの特長だ。
また、ブランドのECサイトや実店舗など複数チャネルを横断し、リユース商品の回収・メンテナンス・販売までを一体で運用できる点も強み。すでに複数の有名ブランドが導入しているという。
また、Free Standardは2025年4月、ブランド公式リユース品を扱う店舗「ReLIKE(リライク)」を東京都渋谷区に開設予定。仕組みの提供だけではなく、リユース品の販路拡大の支援も進めている。
ヤマトHDは、今後拡大が見込まれるブランド主導のリコマース市場において、グループが持つ回収・検品・梱包・保管・情報管理・販売までのサプライチェーン全体の物流ノウハウと、Free Standardの循環型マーケット構築の知見を融合する方針。リコマースに特化した最適な物流モデルの構築をめざし、持続可能な社会の実現につなげる狙いだ。
三菱地所・三井不動産も参画、累計調達額は13.7億円
Free Standardは同日、シリーズAラウンドにおいて、既存投資家および新規投資家を引受先とするエクイティファイナンス、金融機関からのデットファイナンスにより資金調達を実施。累計調達額が13億7000万円に達したと発表した。KIFに加え、三菱地所グループおよび三井不動産グループのCVCも新たに出資している。
Free StandardはKIFの支援の下、ヤマトグループとの連携では、回収から検品・保管・情報管理・販売までのサプライチェーンを強化し「Retailor」の機能拡充と導入拡大を進めてきた。今後もリコマース市場に最適化された物流モデルを構築していく。三菱地所・三井不動産との連携でリコマースのブランド単位の取り組みを商業施設へ広げて生活者接点を増やし、リユースを日常の選択肢として浸透させる方針だ。
KIFは、Free Standardのビジョンと実行力に共感し、創業当初からリコマース市場における物流モデルの効率化や共創に向けた議論を重ねてきた。「Retailor」は複数の有名ブランドに導入されるなど、着実に実績を積み上げている。本出資を通じて、Free Standardのソリューションがより多くのブランドに活用され、リコマース市場を牽引する存在となるよう積極的に支援を行うとともに、リコマースに特化した最適な物流モデルを共に構築することで、持続可能な社会の実現に貢献する。(ヤマトHD イノベーション推進機能 森憲司マネージャー)
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ヤマトHD イノベーション推進機能 森憲司マネージャー
三井不動産は、リアルアセットに加えデジタル接点を掛け合わせたオムニチャネルでの顧客体験価値向上を推進している。Free Standardとの連携により、商業施設とECを横断した循環型消費モデルの展開を見据えた取り組みを進めることで、持続可能な社会の実現に貢献していく。(三井不動産 イノベーション推進本部 執行役員 ベンチャー共創事業部長 髙波英明氏)
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三井不動産 イノベーション推進本部 執行役員 ベンチャー共創事業部長 髙波英明氏
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