一般社団法人イーコマース事業協会(EBS)は4月11日、通常総会において役員人事を実施し、第12代理事長に副理事長だった奥平哲也氏(松平商会の代表取締役)が就任した。任期は2年間。
奥平新理事長は、就任後に実施したカンファレンス「ネットショップカンファレンス2026」で、中東情勢を中心にしたマクロ環境の厳しさと技術革新の好機が混在する現状に触れ、AI技術、特に「AIエージェント」の活用を通じた先行者利益の獲得と、協会が伝統とする「相互扶助の精神」による事業の継続性を強調した。
また、「知って終わりではない学びの場」として、オンラインではカバーできない事業者間の密なコミュニケーションが得られる体験(EBS)を提供していくと決意を会員などに示した。
「AIエージェント」を右腕に、変化をチャンスへ
奥平氏は、現在EC業界が直面している課題として、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰、物流コストの増大、為替変動、地政学的リスクをあげた。これらのマクロ的な要因は、ネットショップの現場に確実に影響を及ぼしていると分析した。
一方で、生成AIの次のステージである「AIエージェント」の到来を「大きな追い風」と位置づける。購買履歴に基づく最適提案、在庫データに連動した自動発注、人間と遜色ないカスタマーサポートなど、実務の「パートナー」としての活用に期待を寄せた。
奥平氏は「この技術の活用に正解はまだない」とした上で、会員が成功・失敗の事例を互いに持ち寄り、先行者利益を享受できる場としての協会の役割を説いた。
「みんなで進む」ことで実現する10年、20年続く事業へ
奥平新体制では、10年、20年と持続する事業の繁栄を目標に掲げる。そのための原動力として、アフリカの諺「遠くまで行きたければ、みんなで進め」を引用し、仲間との切磋琢磨による学びの定着と行動の継続を促した。
具体的な活動方針として次の3点をあげた。
「思考と行動のプロセス」の共有
単なるテクニックの伝達だけではなく、困難の乗り越え方や判断の根拠、失敗からの立ち直りといった深い絆に基づく情報交換を重視する。
事務局と現場の連携強化
有志による勉強会や研究会において、大阪市内の事務局を最大限に活用。現場スタッフが参加しやすいよう、平日開催も積極的に取り入れる方針。
認知拡大と広報活動
奥平氏自らが先頭に立ち、1人で悩む店長たちに仲間の存在を伝えるための広報活動を「最大のミッション」として展開する。
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