石居 岳[執筆] 2023/5/18 11:30

大丸松坂屋百貨店は5月16日、百貨店の食通バイヤーが厳選した冷凍グルメ宅配のサブスクリプションサービス「ラクリッチ」を開始した。

「ラクリッチ」は、大丸松坂屋百貨店が掲げる中期経営計画の柱である「リアル×デジタル戦略」を具現化した新しい取り組み。「目利きバイヤーのネットワーク力」を生かし、全国から25ブランドを厳選。デパ地下クオリティの“贅沢なグルメ”を家庭で楽しめるようにする。

バイヤーが厳選した使いやすい少量サイズの商品を6~10品程度でセットにし、毎月定期で冷凍配送する。価格の異なる3つのコース(税・送料込みで6500円・9000円・1万2000円)を用意した。

「届いたときのお楽しみ」を演出するため、消費者にはメニュー内容の全容は見せず、一部の商品のみを公開する。“おまかせ”でおいしい出会いの機会を提供するという。

大丸松坂屋百貨店によると、既存の定期宅配サービスは、手軽さや健康志向、特別な日などに向けた商品が多いという。大丸松坂屋百貨店はデパ地下のコンセプトに近い「美味しさを全面に打ち出した日常向け」の商品をラインアップする。

初年度会員数は3000人、5年後には売上高を50億円以上を計画している。将来的には取り扱いブランドの拡充で国内を代表する食のプラットフォーマーをめざす。さらに、オリジナル商品の開発を強化、サブスクサービスだけでなく卸売り機能を構築し、海外展開も視野に入れる。

大丸松坂屋百貨店は、新型コロナウイルスの感染拡大による顧客のライフスタイルの変化に対応し、時間と場所の制約を克服するビジネスモデルへの転換を急速に進めてきた。2021年3月にファッションのサブスクリプションサービス「AnotherADdress」をスタート、第2弾として今回、初めて食分野に参入した。

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