後払い決済サービスのネットプロテクションズ、台湾やベトナムなどアジア圏での事業拡大を計画
「NP後払い」や「atone」などの後払い決済(BNPL)サービスを提供するネットプロテクションズは、アジア圏での事業を拡大する方針を発表した。
アジア新興国の金融機関、信販会社、プラットフォーマーなどの事業者に対し、後払い決済サービスを導入していく。
ネットプロテクションズの国内BNPLの累計取引件数は4.4億件超。アジア全体ではBNPLを手がける事業者が増加傾向にあり、BNPL市場は今後急成長すると見ている。
アジア各国市場での展開
台湾市場は、投資資金を大きく増加し、規模拡大を加速させていくフェーズと捉えている。展開スピードを加速するため、さまざまな企業との連携を検討していく。
ネットプロテクションズは2018年に台湾拠点を設立。2000年からグローバル向け後払い「AFTEE」を提供している。「AFTEE」はクレジットカード不要で誰でも後払い決済が可能なサービス。会員数は100万人超で、ECサイトでの導入数も堅調に推移しているという。
ベトナム市場では、2022年に子会社を設立。現在の加盟店数は10~20店舗という。
こうしたアジア展開について、海外事業責任者の角元友樹氏は次のように話している。
アジアにおけるBNPLの利用拡大は大きなポテンシャルがある。大手を含めてさまざまなプレーヤーの新規参入が予想される。
台湾では投資に注力して規模拡大を図りたい。ベトナムでは、台湾で構築した「AFTEE」をローカライズし、2023年6月からBNPLの提供を始めた。ベトナムに進出した目的は新興国向けのBNPLを構築すること。ベトナムで「AFTEE」の改善を進めて、アジアの新興国に横展開していきたい。(角元氏)
BNPLは、海外では分割やクレジットカードの代用としてのニーズが高いが、日本ではカード情報を渡さずに手軽に決済ができる利便性にメリットを感じて利用している層が多いという。
コロナ禍を契機にECを利用する人が増えたことや、若年層を中心にBNPLの利用は増加傾向。BNPLのニーズは成長し続けており、今後も利用拡大が見込まれる。