アスクル初のピッチイベント「いい明日がくるPITCH CAMP」開催。スタートアップ5社が登壇し、協業アイディアを発表

アスクルは2月18日、事業開始以来初となるピッチイベント「いい明日がくるPITCH CAMP」を実施した。スタートアップ企業5社が登壇。各企業が提供するサービスなどを活用してアスクルとどのような協業が行えるかといったアイディアを発表した。
国内スタートアップ企業5社が新規ビジネスのアイディアなどを発表
「いい明日がくるPITCH CAMP」は、アスクルが持つアセットを有効活用したイノベーションへの期待、共創機会の創出を目的として実施したイベント。当日はアスクルのさまざまな部署や立場の社員が会場・オンラインあわせて311人が参加した。
スタートアップのHelpfeel、goooods、STORES、AgeWellJapan、コミューンが登壇。イベントのテーマである「働く人に“うれしい”を届け続ける共創イノベーション」に基づき、アスクルおよび各企業の成長につながるアイディア、新規ビジネスの提案などを行った。
Helpfeel:アスクル利用ユーザー・社員の「うれしい」を実現
Helpfeelは、「情報格差をなくす」をコンセプトに、AIを活用して自己解決率を上げるFAQツールを提供している。

「うれしいを届け続ける」の観点から、同社のツールを活用し、アスクル利用ユーザーの問い合わせ負荷軽減、削減による外注費用の削減、検索関連商品のクロスセルによる売り上げ向上に寄与するアイディアを提案した。

goooods:物流×B2Bの強みを生かした「サンプル体験」の構築
goooodsは、中小卸売企業の取引先開拓から決済業務までの卸し業務をワンストップで行えるBtoBプラットフォームを提供している。

(画像はgoooodsのサイトからキャプチャ)
アスクルの持つ物流ノウハウを生かした協業により、物流業務に強みのあるBtoBのマーケットプレイスとして、「圧倒的に便利なサンプル体験ができる」仕組みの構築を提案。また、企業間マッチング、与信審査なども「ASKUL」とのシームレスな連携で実現できると話した。

STORES:中小企業の商いを支援
STORESは、ネットショップ構築サービス、POSレジアプリなどのサービスを提供しており、2024年末に中小事業者向けの「中小支援プラン」を開始した。

アスクルと協業して中小企業と消費者間をつなぎ、「ASKUL」利用企業の商いの支援、たとえば配送課題の解決、DXによる業務効率化、売り上げ向上などの実現につながるアイディアを提案した。

AgeWellJapan:シニア世代とのリアル接点を生かす
AgeWellJapanは、シニア世代向けのウェルビーイングサービスを提供し、新しい超高齢化社会の実現をめざしている。

ほとんどが大学生で構成される「Age-Well Designer(エイジウェルデザイナー)」を育成し、シニア世代向けスマートフォンレクチャーなどを実施している。同社のシニア世代とのリアル接点、アスクルのビッグデータを活用したシニア世代向けの商品開発を提案した。

コミューン:コミュニティを活用したLTV向上などを提案
コミューンは、コミュニティを活用してユーザーのインサイト発掘、商品購入などを行えるコミュニティプラットフォーム「commune(コミューン)」などを手がけている。

(画像はコミューンのサイトからキャプチャ)
アスクルとの協業では、「これからのブランドをお客さまと創出する」をテーマに、コミュニティを形成し、各ユーザーに最適な商品とで会えるネットワークの構築を提案。ユーザーの解像度を高めて、PB商品の開発、既存顧客のLTV向上などにつなげられると話した。

各企業のプレゼンテーションを受け、アスクルの保苅真一氏(取締役 CTO)は「アスクルが新規事業の立ち上げに悩んでいるなかで、とても良い刺激になった。各企業ともディープダイブして拾い上げる力が強いと感じた」とコメントした。