メガネの「JINS」、正社員の基本給を3年連続ベースアップ。新卒社員は初任給30万円に引き上げ

ジンズホールディングスは9月から、店舗の正社員を対象に3年連続基本給のベースアップを実施する。また、2026年4月入社の新卒社員を「グローバル社員」と位置付け、初任給を2025年8月期比で3万5000円増となる月額支給額30万円~に改定する。
ジンズによると、改定後の新卒初任給はアイウエア業界でトップ、小売業界でも高い水準になるという。なお、店舗の正社員は準社員・パートを除く「エリアディレクター」「ストアディレクター」「クリエーター(一般社員)」「トレーナー」。なお、改定額は高卒新卒社員は除くが、高卒新卒初任給も26万円と現在よりも引き上げる。
2026年度以降の高卒以外の新卒社員は原則グローバル社員として採用。海外の店舗運営にも携わってもらい、世界で活躍できる人材を育成していく。
それに先立ち、2025年9月(10月支給分)分から店舗正社員の月額基本給を1万5000円増、グローバル社員を選択した場合の手当を2万円増とし、月額支給額30万円〜に改定する。2026年4月入社新卒グローバル社員の初任給も同様とする。
また、留学生などの入社機会を拡充するため2026年から新卒社員の入社日に10月1日を追加する。
日本国内で地域を限定して活躍したい社員については、勤務地域を選択できる仕組みも設ける。グローバル社員としてのキャリアを経験した後、「リージョナル社員」(勤務地域を選択する正社員)に転向できるようにする。リージョナル社員についても、月額基本給は9月から1万5000円増とし、店舗正社員の待遇改善を進める。
JINSでは世界中で顧客体験を向上させるため、グローバル人材の採用と育成を強化している。現在運営している国内509店、中国161店、米国5店、台湾74店、香港9店、フィリピン8店に加え、ベトナムへの進出も決定している。既存7地域での出店、新規国への展開を通じグローバルでの事業を拡大していく考え。
世界に通用する競争力を高めるためには、顧客体験の要である店舗において、さらに質の高いサービスへ向上し続けることが重要とし、グローバル志向の高い人材の採用やキャリア形成が必要だと考えベースアップなどを実施する。