米卸大手のヤマタネ、「楽天市場」で米部門大賞7度受賞などの米EC「こめたつ」運営会社を買収

米卸大手のヤマタネは、「楽天市場」で米部門大賞7度受賞などの米EC「こめたつ」を運営する「有限会社農産ベストパートナー」を買収する。6月6日に全株式を取得して子会社化すると発表した。
また、農産ベストパートナーの関連会社である「株式会社しん力」についても、農産ベストパートナーが全株式を取得することで、孫会社化する予定とした。取得価額は非公表。
ヤマタネグループは2025年度からスタートした中期経営計画「ヤマタネ2028 プラン」で、食品カンパニーの事業戦略ではバリューチェーンの拡大をめざしており、川下戦略として新規顧客の開拓を進めている。今回の買収もその一環。
農産ベストパートナーとしん力は、熊本県を中心とした九州産の米を年間約4000トン取り扱うコメ卸・販売事業者。ECブランドは「こめたつ」で、米を中心とした販売に強みを持つ。「楽天市場」の「米部門大賞」で通算7度の受賞歴がある。
ヤマタネグループは、農産ベストパートナーを子会社化、しん力を孫会社化することで、自社にECサイト運営ノウハウを取り入れる。ヤマタネグループが「楽天市場」を中心に展開する米販売の「米すたいる」、業務用冷凍食品販売の「フーデリッシュ」というECブランドも含めたグループ全体のEC事業を強化する。
また、買収する2社の拠点である西日本への事業拡大、2社が取り扱う商品をヤマタネグループの販路に展開することによる事業規模の拡大も見込むとしている。
農産ベストパートナーの2024年7月期における売上高は前期比25.0%増の27億4800万円、営業利益は同196.4%増の8300万円、経常利益は同225.0%増の9100万円、当期純利益は同150.0%増の3500万円。
しん力の2024年5月期における売上高は前期比25.6%減の1億4800万円、営業利益は100万円(前期は60万円の赤字)、経常利益は70万円(前期は40万円の赤字)、当期純利益は同300%増の40万円。