鳥栖 剛[執筆] 7/31 7:30

オートバックスセブンは物流現場に自律型協働ロボットを導入し、生産性を向上させている。千葉・市川の東日本ロジスティクスセンターに自律型協働ロボットを2024年9月、7台導入し稼働をスタート。EC物流部門のピッキング作業の生産性が導入前と比較して約2倍に向上した。

オートバックスセブン、物流現場に自律型協働ロボット導入で生産性が2倍に向上 自律型協働ロボット「PEER(ピア)100」
自律型協働ロボット「PEER(ピア)100」

オートバックスセブンが導入したのは、ロボティクスソリューションなどを提供するGROUNDが中国のロボットメーカーと共同開発した自律型協働ロボット「PEER(ピア)100」。

GROUNDとオートバックスセブンは2022年1月に中長期的な戦略的業務提携契約を締結、新たな物流基盤の構築を進めている。オートバックスセブンはEC物流部門の人員確保の課題などを解決するため、安定したピッキング作業を実現できる自律型協働ロボットの導入を検討し、「PEER100」の導入を決めた。

「PEER 100」は最大100kgの可搬重量を持ち、架台やバスケットのカスタマイズにも柔軟に対応できる。オートバックスセブンは「PEER 100」に1台あたり25リットルの折り畳みコンテナを6台搭載し、ピッキング作業の効率化を実現した。

導入の効果は、ピッキング作業の自動化による生産性向上につながった。1時間当たりのオーダー数、行数、ピース数などを分析した結果、「PEER 100」導入後の生産性は導入前の約2倍に向上。導入した7台すべてが稼働すると、作業者数は導入前の半数に削減できたという。

ピッキング精度の維持・向上にもつながった。オートバックスセブンでは、WMS(倉庫管理システム)と「PEER 100」を連携し、出荷データを取り込んでいる。作業者は出荷指示を目視と「PEER 100」に搭載されたタブレットのダブルチェックで確認できるため、経験などに依存せず、高い精度で作業を維持・向上できたという。

GROUNDは今後、オートバックスセブンの東日本ロジスティクスセンターでの導入実績を基に、センター内と西日本ロジスティクスセンターの店舗向け物流部門への「PEER 100」導入を支援していくという。

GROUNDの自律型協働ロボット「PEER 100」を導入したことで、EC物流部門のピッキング作業の生産性が約2倍に向上した。人手不足などといった課題に対し、大きな解決策となっている。WMS連携による高いピッキング精度、スピーディでスムーズな導入も大きなメリットだった。今後も「PEER 100」を活用し、物流効率の向上に取り組んでいく。(オートバックスセブン 流通企画部 拠点物流課 光澤文明課長)

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