アマゾン、初の温度管理対応倉庫を稼動してワインの定温管理を開始
定温を維持して配送する有料サービス「保冷お届けサービス」も開始
アマゾンジャパンは8月18日、同社では初めてとなる温度管理対応倉庫の稼動を始めたと発表した。アマゾンが直接販売するワイン約5000点を定温管理する。
倉庫の稼働にあわせて、定温を維持して配送する有料サービス「保冷お届けサービス」も開始。徹底した温度管理を通じて商品を消費者に配送する体制を構築、ワイン好きへの販売を強化していく。
定温管理を行うにあたり、新たに千葉県・柏市内に専用倉庫を構えた。温度は20度程度に保ち、ワインの保管や出荷作業などを実施する。
高価なワインに関しては倉庫内のセラーで17度、湿度70%の環境で管理するという。現在、アマゾンの取り扱う商品だけが対象だが、将来的には物流サービス「FBA」にも対応させていく考えだ。
「保冷お届けサービス」は、定温倉庫から出荷したワインを温度管理した状態で、指定の配送先まで輸送するサービス。高温下での輸送はワインの品質に影響を与える可能性がある。特に夏期の利用を推奨している。同サービスは有料オプションサービス(1回あたり300円、税込)。
アマゾンでは2014年4月から酒類の直接販売を開始。ワインのほか、ビールや日本酒、焼酎など15万点を取り扱っている。
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アマゾンでは今後、ワインやお酒のEC事業者向けに定温管理や「保冷お届けサービス」に対応した物流代行サービス(FBA)を提供していく考えだ。
ワインの専業EC事業者の場合、こうした定温管理などの体制はすでに整えていることが多い。しかし、FBAを使えば売り上げ拡大につながる可能性が高く、利用する事業者は多くなると考えられる。
今回、定温管理倉庫を構えたことで、今後は三温度帯への対応も期待される。特に地方の食品メーカーなどのニーズが高いため、近く対応する可能性もありそうだ。