渡部 和章 2017/7/4 10:00

レナウンは6月30日、公式アプリを導入したファミリー向けブランド「アーノルドパーマー タイムレス」のプロパー売上高が、2017年9月以降(2016/9/30~2017/6/18)で前年同期比109%で推移していると発表した。

顧客の購入特性に応じてセール情報やクーポンを出し分けるなど、CRMを軸としたプロモーション施策が奏功した。

「アーノルドパーマー タイムレス」に新たなアプリを導入したのは2016年9月30日。アプリ会員数は2017年6月時点で6万人を超えているという。

アプリを通じて「会員の購買特性に応じたアプローチ」「セールシーズンに合わせてアプリ会員向けフェアを実施」「メールによるコミュニケーション強化」――に取り組んだ。

  • 会員の購買特性に応じたアプローチ
    アプリを導入したことで会員の購買傾向を分析することが可能になり、個人の購買履歴などに応じたアプローチができるようになった。誕生月のクーポン配布や居住地域に即した情報など、顧客ごとに配信する情報をカスタマイズしている。
     
  • セールシーズンに合わせてアプリ会員向けフェアを実施
    クリスマスやゴールデンウィークといったセールシーズンに合わせ、アプリ会員にクーポンを配布したりポイントアップのイベントを実施したりしてリアル店舗に集客。ゴールデンウィーク期間中(5/1~5/7)の店舗の売上高は、アプリを導入していない2016年と比べて120%で推移したという。
     
  • メールによるコミュニケーション強化
    「アーノルドパーマー タイムレス」のアプリ会員のメール開封率は41%に達しており、メールを通じて来店を促進するコミュニケーションが実現した。

レナウンが導入したファミリー向けブランド「アーノルドパーマー タイムレス」の公式アプリ

公式アプリのリリースで店舗とECサイトのポイント統合などを実現している

レナウンは2019年2月期を最終年度とする中期経営基本方針の中で「お客様に提供する価値と接する機会(場所・方法・時間など)が拡大し、ファンが増え続けている状態」の達成を掲げた。

その目標を達成するため、会員制サービス「R-Member’s Club」を導入し、2016年9月にスマートフォンアプリの提供を開始。店舗とECサイトのポイント統合などを実施した。

今後、アプリを通じてポイントやクーポンの配布に加え、顧客の特性に応じた商品提案を充実させる計画。2018年2月末までには10万人のアプリ会員獲得をめざす。

レナウンの2017年2月期のEC売上高は10億4900万円。連結売上高におけるEC化率は1.6%だった。

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