渡部 和章 2019/3/5 7:00

電通が2月28日に公表した「2018年(平成30年)日本の広告費」によると、2018年1~12月における「インターネット広告費」は、前年比16.5%増の1兆7589億円だった。地上波テレビの1兆7848億円(同1.8%減)に迫っている。

2018年の総広告費は6兆5300億円で同2.2%増。新聞は同7.1%減の4784億円、雑誌は同9.0%減の1841億円、ラジオは同0.9%減の1278億円、テレビの衛星メディアは同1.9%減の1275億円、DM(ダイレクト・メール)は同0.6%減の3678億円だった。

電通が発表した2018年(平成30年)日本の広告費
2018年 媒体別広告費

新聞広告は、シニア向け通販系医薬品などを含む「薬品・医療用品」「飲料・嗜好品」の広告が増加したという。ラジオ広告では、通販を含む「流通・小売業」が前年比14.9%増だった。

一方、CS放送のペイテレビチャネルにおける通販広告は、減少が顕著だったという。背景として、レスポンスの低下に伴う投下量の見直しや、デジタルシフトの進展などが考えられるとしている。

DMでは、インターネット広告だけでは取り込めない顧客に対し、紙のDMでアプローチする動きが顕著だったほか、ECサイトで「かご落ち」したユーザーにDMを送付するなど、紙とWebの連携企画が進んだという。

インターネット広告費には含まれないものの、Eコマースメディアにおける広告市場が2018年に急速に成長し、今後もその動向が注目されるとしている。

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