ZOZOの取扱高は6.6.%増の3450億円、消費増税や暖冬の影響で期初計画には届かず
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOが4月28日に公表した2020年3月期連結決算によると、商品取扱高は前期比6.6%増の3450億8500万円だった。
商品取扱高は増加したものの、消費増税や天候不順、暖冬などの影響で特に下期の販売が低調に推移し、期初計画の3670億円には届かなかった。
2019年10月の消費増税後に節約志向が強まったことや、大型台風などの天候不順、記録的な暖冬の影響により、高単価の季節性商品の販売が低調に推移したという。また、2018年12月から約半年間、有料会員サービス「ZOZOARIGATO」で大規模な値引き施策を行った反動もあり、商品取扱高の成長率は近年で最も低い水準にとどまった。
直近5期(2016年3月期~2020年3月期)における商品取扱高の成長率は23.6%、33.2%、27.9%、19.2%、6.6%と推移しており、3期連続で鈍化している。
商品取扱高はZOZOTOWNの「受託ショップ」と「買取ショップ」、古着販売の「ZOZOUSED」、「PayPayモール」経由での販売、自社企画商品を販売する「PB事業」、幅広いサイズの商品を扱う「MSP事業」、他社のECサイト構築などを支援する「BtoB事業」、「フリマ事業」の商品取扱高の合計。なお、「フリマ事業」は2017年6月に終了している。
出店ショップ数は7%増の1337店舗
「ZOZOTOWN」の出店ショップ数は、2020年3月期末時点で前年比7.4%増の1337店舗だった。
平均商品単価(四半期ごと)は3516~4501円の価格帯で推移し、すべての四半期において前年同期を下回った。
ZOZOTOWNで過去1年以内に1回以上購入した「年間購入者数」は、第1四半期(2020年4-6月)が812万1663人(前年同期比9.9%増)、第2四半期(7-9月)が822万6388人(同5.9%増)、第3四半期(10-12月)が815万6256人(同1.0%増)、第4四半期(2020年1-3月)が827万3603人。
ただし、この年間購入者数にはPayPayモールでの購入者は含まれない。ZOZOは2020年1月以降のPayPayモールにおける新規ユーザー獲得数は、ZOZOTOWNに対して50%の水準だとしている。
2020年3月期決算は増収増益
ZOZOの2020年3月期連結業績は増収増益だった。売上高は前期比6.0%増の1255億1700万円、営業利益は同8.7%増の278億8800万円、経常利益は同7.5%増の276億4400万円、当期純利益は同17.6%増の188億400万円。
2021年3月期の業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を見通せないとして4月28日時点では開示していない。