IoT宅配ボックス利用で再配達率が41.7%から14.9%に減少。ドライバーの労働時間は約178時間削減
LIXILが東京都江東区・江戸川区で行った「IoT 宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」の最終結果によると、再配達率は41.7%から14.9%に削減。実験に協力した佐川急便ドライバーの労働時間も約178時間削減した
LIXILが東京都江東区・江戸川区で進めている「IoT 宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」のモニター調査結果によると、IoT宅配ボックスの設置により再配達率が41.7%(設置前)から14.9%に減少した。
プロジェクト期間中、再配達の減少で宅配事業者の労働時間は約178時間、CO2は約379kg削減した。プロジェクトの実施期間は2019年2月1日~2020年3月31日で、2019年11月1日~2020年2月29日までの調査をまとめた。
再配達率の減少とCO2削減量につながったIoT宅配ボックスの設置
再配達率が41.7%から14.9%に削減
IoT宅配ボックスの設置で再配達率は、プロジェクト開始前の41.7%から設置後は14.9%に減少。宅配事業者の労働時間は約178時間削減した。また、約379キログラムのCO2削減にもつながった。宅配便1個の配達に掛かる作業時間は約0.22時間、再配達1個あたりの排出CO2は0.47キログラムで算出している。
ほぼすべてのユーザーで「ストレス軽減」
モニターにアンケートを行ったところ、次のような結果を得た。
- ほぼすべてのユーザーで受け取りに関する「ストレス軽減」がみられた
- 約8割のユーザーがIoT機能に便利さを感じた。荷受け通知などIoT機能を頻繁に使用したユーザーほど再配達削減に貢献している傾向があった
- 半数以上のユーザーにおいて、節電・エコバッグの使用などが増えた
- QRコードを使った複数の荷物受け取りについて、約6割のユーザーが「自分で解錠する手間が省ける」と感じている
- クリーニング集配サービスについて、利用者全員が「来店する時間を減らせる」と回答
「ドライバーの負荷軽減」「普及加速に期待」の声
協力会社などのコメントは以下の通り
【江東区】
- 再配達削減によるCO2排出削減量をわかりやすく実感できたことが、次のステップである環境問題を意識した行動の増加につながった
- 家庭や職場での取り組み拡大が期待できる
【江戸川区】
- 住民に対する環境意識の動機付けや向上につながったことを高く評価
- 再配達削減に寄与する製品をさらに安価で便利にするなど、利用者ニーズに沿ったものへと発展させ、普及を加速してもらえることに期待
【佐川急便】
- 「ボタン操作がすごく簡単だった」などドライバーの負荷軽減につながる声が多く、さらに普及してほしい
- セキュリティのしっかりした宅配ボックスが付いていると、ドライバーとしても安心
【アクティーズ】
- クリーニング店を選ぶ一番の理由は「家から近いこと」なので、集配サービスの利用でクリーニングがより「家での洗濯」に近づいた
- 接客に厚みを持たせることで、ユーザーにはより安心してこのサービスを使ってもらえる
「IoT宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」とは
外出先からでもスマートフォンで配達確認や応答ができるIoT宅配ボックスを、東京都江東区・江戸川区の戸建て住宅を対象に約100世帯へ無償で設置。再配達の削減によるCO2の削減効果やユーザーのストレスの変化などを検証した。
QRコードを活用した複数の荷物の受け取りや集荷、配達やクリーニングの集荷などについても検証した。
宅配ボックス内のQRコードを宅配事業者が専用の端末で読み取ると、ワンタイムパスワードを発行。ワンタイムパスワードを宅配ボックスに入力することで解錠ができるため、ユーザーが対応する必要がなくなる。
調査実施概要
- 調査方法:アンケート調査
- 調査期間:2019年11月1日~2020年2月29日(※プロジェクトは2019年2月1日~2020年3月31日)
- 調査エリア:東京都江東区、江戸川区
- 調査対象:東京都江東区、江戸川区の戸建て住宅を対象とした約100世帯(最終アンケート回答:97世帯)
- 主催:株式会社LIXIL(協力:江東区、江戸川区、佐川急便株式会社、日本郵便株式会社、株式会社アクティーズ)
これは広告です