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ネッ担まとめ

コロナの影響でECが伸びているとなると、ECを持っていないGoogle、Facebook(Instagram)が入り込んでくるのは自然ですよね。その一方、「ITP」の影響でAmazonが広告を伸ばそうとしています。

隙あらば入り込みたいGAFA

前提
  • 新型コロナウイルス感染症の影響でEC需要が一気に伸びた
  • AppleのITP(Intelligent Tracking Prevention)がきっかけとなりサードパーティパーティcookieが使えなくなってきた

日本にいるとあまり感じませんが、世界ではECをめぐるGAFA+Shopifyの動きが激しくなっています。いずれ日本にも影響してくるでしょうから、今のうちに動きを押さえておきましょう。

コロナの影響は皆さんご存知だと思いますので、以下の記事からITPの影響だけちょっと説明します。

ITP対応やCookie規制の対策は? クッキーや広告規制の仕組み | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2020/10/16/37598

そもそもITPとはAppleのプライバシー対策のことで、サードパーティcookieが使えなくなってしまうというもの。サードパーティパーティcookieが使えなくなると以下のようになります。

リマーケティング広告や、広告を見たがクリックしなかったターゲットが別ルートでコンバージョンしたことを計測する、ビュースルーコンバージョン計測もできなくなる。今まで当たり前のように使っていたプラットフォームや機能が使えなくなってしまうのだ。

影響を受けるのはGoogleやFacebookの広告をメインに活用していている企業で、アフィリエイトの成果計測や、MAツールにも影響が出ます。すでにリターゲティング広告の効果が薄くなっていると感じているEC事業者さんもいるかもしれません。

ファーストパーティcookieは影響を受けませんので、簡単に言ってしまえば自分のドメイン内であれば今まで通り広告などを出せますし、アフィリエイトの計測も問題ないです。問題は自分のドメイン内でそんなことができるのか? ということで、できるのは結局GAFA企業になってしまうわけです。膨大なユーザーとページ数を保有しているので、あらゆるところに手が届くんですよね。

近所の公園では遊べるものが限られていてすぐに飽きちゃいますが、ディズニーランドなどであればいろいろな引き止め施策がされているのでずっと遊べて、リピーターになってしまうのと似ています。

Instagramがインフルエンサーの収益強化に本腰 ?ポストクッキー時代の新たなアフィリエイト像 | REWIRED
https://rewired.cloud/2021/06/10/instagram-as-new-affiliate-provider/

Instagramであればユーザーが多いので購買機会も増えるでしょうし、アフィリエイターさんの成果も計測できるのでどんどんユーザーが集まってくると考えられます。ECサイトで何かを買うきっかけはSNSやYouTubeというデータを見たことがありますよね? ということは、そこで購入できれば……と考えたInstagramがアフィリエイトを始めたわけです。

今回の Instagram の発表で感じるのは、アフィリエイトやショップ、バッジの活性化による決済収益の増加はもちろんのこと、それらの発生を自社のプロパティですべて把握できるようにするぞという強い意思です。

Cookieにトラッキングを依存できない以上、広告ビジネスには常に外部からの抵抗がかかりますが、売上の貢献度を紐付ける仕組みさえ作ってしまえば、軸となるアカウントの数はまだまだ圧倒的なシェアを持っていますし、その活用はソーシャルネットワークだからこそさまざまな横展開が可能です。今回の発表は、Google以上に「広告しかない」と揶揄されてきた Facebook/Instagram が次のステージに向かうための第一歩なのかもしれません。

今までもECには何とか入り込もうとしていますが、うまくいっていないのでアフィリエイトに限らずEC関連の機能はどんどん出てくることでしょう。

Amid post-cookie confusion, Amazon plans to launch an identifier of its own | DIGIDAY
https://digiday.com/marketing/amid-post-cookie-confusion-amazon-explores-launching-an-identifier-of-its-own/

GAFAってことはAmazonも同じでは? と思った人はその通りです。まさにAmazonも動き出しています。英語の記事なのでDeepLで翻訳して引用します。

アマゾンの識別子は、アマゾンのエコシステムの中だけで使用されます。バイサイドにはアマゾンのDSPを介して提供され、パブリッシャーにはパブリッシャーサービス部門のAPSを介して提供される、と関係者は述べています。

Amazon’s identifier will live solely inside of Amazon’s ecosystem: Available to the buy side via Amazon’s DSP, and available to publishers through its publisher services division APS, those sources said.

Amazon内での動の追跡と測定ができるような識別子を考えているようです。Amazonを自動販売機のように使っている人、プライムビデオ、ミュージックなどAmazonのサービス使っている人は多いので、これが実現すればECに関してはAmazonという流れがますます強まりますよね。

ECでのAmazonとGoogleの競争が激化。中心にいるのはShopify?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/873

Googleに関しては先日お伝えしたようにShopifyと組んでECを強化しようとしています。今までGoogleはECに関しては本腰を入れてきませんでしたが、ITPが広告の売上に影響して、ECの利用者が急増しているのにそれを見逃している状況ですから、さすがに今回はやる気のようです。

NetflixがECサイト「Netflix.shop」を米国でオープン 新進アーティストとアニメやドラマのコラボ商品を展開 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2106/11/news119.html

米Netflixは6月10日(現地時間)、独自のECサイト「Netflix.shop」を米国でオープンした。同社が配信するアニメやドラマと、アーティストやアパレルブランドがコラボした限定グッズを販売。数カ月以内に米国以外でも利用できるようにするとしている。

ECを狙っているのはInstagramやGoogleだけではありません。Amazonが動画サービスを始めたのとは反対に、動画サービスのNetflixがECに参入してきました。アニメやドラマが好きになると関連グッズが欲しくなるのは自然な流れ。いわゆる「推し」の消費です。日本で言えば週刊少年ジャンプがECサイトに本腰を入れたら……と思っていますが、難しいのでしょうね。

コマースに波が来た!リワイア岡田さんに聞く、運用型広告のプロがShopifyに参入したワケ | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/9206

Amazonプライムは、配送無料から始まり、映画や音楽なども無料で見られるようになり、それがAlexaともつながり……と、ショッピング以外の価値を自社アカウントに吹き込んでいます。最終的なレベニューポイントは、Amazonの場合はAWSやコマースでありGoogleの場合は広告である。そこで出た利益を他の製品に注ぎ込み、最終的にはアカウントに紐づく情報量を武器に、自分たちのビジネスで一番お金が儲かるところに活用していく勝負になる。Cookieが使いにくくなる中で、自社が保有するアカウントはますます重要性を帯びていきます。2020年代はプラットフォーマーによるアカウント争奪戦が激化する時代になると思います。

まとめるとこちらの記事の岡田さんのコメントになると思います。大企業は自社アカウント争奪戦を繰り広げるようになるということですね。

日本国内に関しては楽天市場やPayPayモールがあるとはいえ、少子高齢化の影響が出てくるのは間違いないです。そうなると越境ECという選択肢が出てきて、Amazon、Google、Shopify、Instagramとならざるを得ません。目先の売上を考えながらも、10%ぐらいのリソースは世界の動向把握や越境ECに割いておきたいですね。

EC全般

Amazon内広告「利用していない」4分の1、利用最多は「スポンサープロダクト」/いつもが53社調査 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/9265

現状では使っていないユーザーが多いものの、使わざるを得ない状況になってくるはずです。

第1回 アフィリエイト広告等に関する検討会(2021年6月10日) | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/review_meeting_003/024308.html

アフィリエイト広告の適正化に向けた考え方(PDF) | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/assets/representation_cms219_210609_06.pdf

日本国内のアフィリエイトはトラブルが多いので規制が強化されます。追い出されたアフィリエイターがInstagramなどに流れることが考えられます。

改正特商法が成立、悪質な定期購入商法に「直罰」導入:【公式】データ・マックス | NETIB-NEWS
https://www.data-max.co.jp/article/42115

こちらも規制の強化。国内ECがごたごたしているうちにGAFAにやられてしまうことだけは避けたいですが。

【重要】Amazon「FBA手数料および販売手数料改定」まとめ(2021年6月16日改定) | 日本ネット経済新
https://netkeizai.com/articles/detail/3903/1/1/1

高くなるのは困るけど、Amazonは売れるし売るには……。という人も多いはず。

【初心者むけ】SEO(自然検索)経由集客を実店舗に例えるとどうなるか? | ラウンドナップ・Webコンサルティング
https://www.roundup-consulting.jp/post-13872/

GAFAとか関係なく、こじんまりやりたい人はこの記事を。

今週の名言

要するに、「正しいことをやりなさい」じゃ人は動かないんです。だって人間は「正しいからやる」んじゃなくて「うれしいからやる、楽しいからやる」ものだから。ここに「うれしさ」「楽しい」を入れてあげるっていうのが、行動変容のためのコミュニケーションのコツなんですね。
─東京大学教授、慶應義塾大学教授、社会創発塾塾長 鈴木寛氏

「5%変われば、社会は変わる。人は微力だが無力ではない」社会変革のプロが語る | Gyoppy!
https://gyoppy.yahoo.co.jp/originals/86.html

「良い商品だから買ってください」じゃ人は動かないですよね。使っている状況がイメージできれば買ってくれます。

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森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

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