ホームセンター大手のカインズは12月3日、物価高のなかでユーザーの生活を支えることを目的に、全国のカインズ店舗で「ロープライス保証」制度を開始した。対象商品が同一市区町村内の他社実店舗より高かった場合、差額分をカインズポイントで還元する。ECは対象外。
「ロープライス保証」は、カインズが展開する「Everyday Low Price(エブリデイロープライス)」「Super Low Price(スーパーロープライス)」の対象商品約2000点以上が対象。ラップや洗剤などの日用品から、炭酸水などの季節商品まで幅広いラインアップを含んでいる。
ポイント還元の上限は1回につき最大5000ポイント、還元は2週間以内に付与する。対象条件として、他社の店頭価格がわかるチラシや写真などを、商品購入当日にカインズ店舗で提示する必要がある。なお、他社のECサイトや通販、処分価格・会員価格・数量限定価格などの限定的な値下げ価格、酒類、カインズオンラインショップでの購入商品は対象外となる。
カインズは創業以来、「くらしの豊かさを提供する」ことを掲げ、低価格戦略を推進してきた。自社で商品企画から製造・物流・販売までを一貫して手がけるSPA(製造小売)モデルを採用し、余分な中間コストを削減。さらに、物流センターの効率化や他社との共同配送、デジタル技術を活用した在庫管理などにより、コスト構造の最適化を進めている。また、全国250店舗以上のスケールメリットを生かし、人気商品の大量仕入れによる原価低減も実現。こうした取り組みにより、価格保証制度を支える価格競争力を確保している。