石居 岳[執筆] 2023/4/27 8:30

コメリの2023年3月期におけるEC売上高は推計値で204億円だった。伸び率は前期比11.9%増。

連結売上高は前期比0.8%増の3657億400万円で、連結売上高に占めるECの売上比率(EC化率)は同0.7ポイント増の5.6%。2021年3月期連結売上高は3732億円でEC化率は4.2%。2022年3月期は3626億円でEC化率は4.9%だった。

EC事業について(画像はコメリのIR資料から編集部がキャプチャ)

ECにおける2023年3月期の店頭受取比率は80%。1200を超える店舗ネットワークを生かしたBOPIS(Buy Online Pickup In Store)の取り組み、スマホアプリと連携したキャンペーン等の販促活動によって堅調に推移したという。

コメリはホームセンターなどを全国1214か所で展開(2023年3月末現在)。その大半が約1000平方メートル以内の小規模店で、各店舗には専用端末を通じて店頭でネット注文できる環境を整備。店頭は在庫がない商品を端末を通じて購入できるようにするといった取り寄せ販売をメインに事業を伸ばしてきた。

店舗網を活用してECと店頭の相互誘導を図っており、ネット通販の店頭受け取りサービス、店頭の売り場からネットへの誘導を強化している。

コメリは店内組織における人員構成を最適化し、接客できる人と時間を確保できる体制作りを進めている。マイスター2級取得者を大幅に増加。2級取得者は2022年3月末の2749人から2023年3月末は6337人に増えており、住関連サービス売上高やEコマース比率の向上を図る。

DX・システム投資に関しては、サービス体制を支援するシステムを強化。ECにおいては店舗とネットの融合を促進するため、全国1200の受け取り拠点と消費者、物流の情報連携の強化を進める。

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