商船三井が新たなBtoCビジネスでEC関連事業をスタート。海外居住者向け国際配送・転送サービス「MOL CART」とは
商船三井は1月21日、日本のECサイトで購入した商品を海外在住の個人向けに配送・転送し、商品の一時保管にも対応するBtoC向け新サービス「MOL CART(エムオーエルカート)を開始したと発表した。
「MOL CART」は、海外居住者が日本の商品を購入し自宅やホテルなど希望する場所へ配送し、配送前にバーチャル倉庫で購入商品を最大8か月保管できる海外居住者向け国際配送・転送サービス。日本の居住者もバーチャル倉庫を個人用倉庫としても利用できる。
異なる通販サイトで購入した商品を最大限軽量化し、1つにまとめて配送することで海外への送料を節約する。商品を分割して異なる配送先へ届けすることも可能。倉庫施設で保管した商品は写真撮影を通じて、状態を確認できる。
配送対象は中国、香港、マカオ、台湾、シンガポール、オーストラリア、日本の7地域でスタート。今後さらに対象地域を拡大する予定。カスタマーサポート体制は日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)に対応する。
利用料金は荷物の配送料と手数料、オプションを利用した場合に発生するオプション料金。手数料は2000円で、2か月分の倉庫保管料と同梱料を含む。オプション料金は荷物の保管料延長が1か月ごとに1000円など。
「MOL CART」は、2019年に開始した新規事業提案制度で採択されたビジネス構想から生まれた。グローバル化の進展により、海外製品へのアクセシビリティは向上している一方、海外からの日本製品へのアクセシビリティ課題に着目し、これに対応するために開発した。
商船三井は全ステークホルダーのウェルビーイングとライフスタイルに関するビジネスを展開する「ウェルビーイングライフ営業本部」を2023年4月に新設。クルーズ船事業、不動産事業など「海運」以外の事業を集約している。