【楽天グループの2024年国内Eまとめ】流通総額は1.5%減の5兆9550億円。4四半期連続のマイナス成長から4Qでプラス転換
楽天グループの2024年度(2024年1~12月)国内EC流通総額は前期比1.5%減の5兆9550億円だった。
流通総額のマイナス成長について楽天グループは、楽天カード利用でポイント5倍だった「毎月5と0のつく日」特典の変更(2023年12月5日から5倍から4倍に、獲得上限ポイントも3000ポイントから1000ポイントに抑えた)、楽天モバイル会員へのポイント付与を強化する「SPU」の改定(2023年12月1日から)、観光需要喚起策「全国旅行支援」、楽天ペイ(オンライン決済)事業のフィンテックセグメントへの移管といった一過性要因の影響をあげた。
楽天グループはこうした一過性要因の影響を除いた場合、流通総額の成長率は同4.6%だったとしている。
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国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、Rakuten24などの日用品直販、Car、ラクマ、Rebates、楽天マート、楽天チケット、クロスボーダートレーディングなどの流通額を合算した数値。
流通総額のうち成長投資ビジネスは同8.3%減の3613億円。コアビジネスは同1.1%減の5兆5937億円。
コアビジネスは、「楽天市場」の流通総額に加え、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ドリームなど。成長投資ビジネスは、Fashion 1st Party、C2C 、楽天マート、ビューティー、クロスボーダートレーディングなど。
2024年度の国内EC流通総額の四半期ベースの推移
- 2024年10~12月期(第4四半期)……前年同期比9.5増の1兆7586億円
- 2024年7~9月期(第3四半期)……前年同期比6.9%減の1兆4635億円
- 2024年4~6月期(第2四半期)……前年同期比4.8%減の1兆3839億円
- 2024年1~3月期(第1四半期)……前年同期比4.7%減の1兆3490億円
国内EC流通総額は、2023年10~12月期から4四半期連続のマイナス成長。SPUや「毎月5と0のつく日」特典改定の影響が一巡、ふるさと納税ルール変更による需要前倒しや全国旅行支援終了などの影響がなくなった2024年第4四半期は再び、国内EC流通総額はプラス成長に転じた。
2025年以降の国内EC流通総額について、1ケタ半ばから後半をめざし、10兆円の目標達成に向けて成長を加速するとしている。
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売上高にあたる国内EC売上収益は9226億円で前期比4.2%増。営業利益は同4.6%増の1072億円。2024年12月期連結業績は売上収益は同10.0%増の2兆2792億円、営業損益は529億円の黒字(前の期は2128億円の赤字)に転じた。