アマゾン日本事業の売上高は約4.1兆円。ドルベースでは274億ドルで5.4%増【Amazonの2024年実績まとめ】
アマゾン日本事業の2024年(2024年1-12月)売上高は円ベースで4兆1375億5100万円だった(2024年の平均為替レートを1ドル=151円で換算)。米Amazonが公表した「年次報告書」から、2024年のAmazon日本事業、米Amazonの状況をまとめた。
アマゾン日本事業の売上高推移(ドルベース)
日本事業のドルベースでの売上高は274億100万ドルで前期比5.4%増(2023年の日本事業売上高は260億200万ドルで前の期比6.6%増)。2ケタ増収は2016年から2021年まで続いたが、直近3年は1ケタ増収にとどまっている。
全売上高に占める日本事業の割合は4.3%で、2023年比で0.2ポイント減った。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが公表している2024年の年間平均為替レート「1ドル=150.58」(TTB)を参考に、1ドル=151円で換算すると、日本円ベースの売上高は4兆1375億5100万円となる。
2024年も円安・ドル高が急伸、日本円ベースの売上高は大きく拡大した。日本円ベースの売上高について、1ドル=141円で換算した2023年は3兆6662億8200万円、1ドル=131円で換算した2022年は3兆1958億7600万円だった。
アマゾン日本事業の売上高は直販ビジネスのほか、第三者による販売(マーチャント売り上げ)の手数料収入、FBA利用料金、定期購入サービス、AWS(Amazon Web Service)などが含まれる。
米Amazon、アマゾンジャパンともに流通総額は公表していないが、「Amazon」グローバル流通総額に占める販売事業者経由の割合は6割程度に達しており、日本も同様の流れにあると見られる。
全体の流通総額のうち第三者による販売は6割程度、手数料収入は平均して第三者販売額の約10%、FBA売上は約20%などと数値を仮定し、全社売上の構成比率などから「Amazon.co.jp」の流通総額を推計すると6兆円程度に達していると見られる。
グローバルの販売状況
2024年(2024年1-12月)連結業績によると、売上高は前期比11.0%増の6379億5900万ドルだった
売上高の内訳は次の通り。
- 仕入れ商品などによる製品売上(直販売上、デジタルメディアコンテンツなど含む)→ 2470億2900万ドル(前期比前6.5%増)
- 第三者販売サービス売上など(第三者が販売するサービスに関する手数料売上、FBA利用収入など)→ 1561億4600万ドル(同11.5%増)
- 定期購入売上(サブスクリプションサービス売上)など(「Amazon プライム」の会員費など)→ 443億7400万ドル(同10.4%増)
- AWS(Amazon Web Service)→ 1075億5600万ドル(同18.5%増)
- 実店舗売上(主にホールフーズの売り上げ)→ 212億1500万ドル(同5.9%増)
- 広告サービス→ 562億1400万ドル(同19.8%増)
- その他(クレジットカード契約などの売上高)→ 54億2500万ドル(同9.4%増)
地域別の売上高は次の通り。Amazon全体の売上高に対して日本事業が占める割合は4.3%。2023年比で0.2ポイント減った。
- アメリカ → 4380億1500万ドル(前期比10.7%増)
- ドイツ → 408億5600万ドル(同8.7%増)
- イギリス → 378億5500万ドル(同12.7%増)
- 日本 → 274億100万ドル(同5.4%増)
- その他 → 938億3200万ドル(同14.5%増)