鳥栖 剛[執筆] 7:00

LINEヤフーは2025年の事業方針として、LINE公式アカウント・LINEミニアプリの強化、AIエージェント化の推進、PayPayを中心としたデジタル金融プラットフォーム化――の3方針をあげた。

LINE公式アカウント・LINEミニアプリの強化

LINEヤフーは、LINE公式アカウント・LINEミニアプリの潜在市場は大きいと説明。LINE公式アカウントは2026年3月期以降も前年比で10〜20%の売上成長を見込む。LINEミニアプリは2027年3月期以降にマネタイズを開始し、2029年3月期までに売上1000億円をめざす。

LINEヤフー、公式アカウント・ミニアプリの強化、AIエージェント化などを推進する2025年の事業方針
LINEミニアプリは2029年3月期までに売上1000億円をめざす(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2025年はサービス基盤の強化を推進。具体的には次の3つの取り組みを進める。

LINEヤフー、公式アカウント・ミニアプリの強化、AIエージェント化などを推進する2025年の事業方針
今後はLINEミニアプリ上で決済できるアプリ内課金機能やミニアプリへの広告掲載を進める予定(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

ミニアプリの営業強化

飲食・理美容を中心に予約、会員証、モバイルオーダーなどの利用を増やすため営業強化を進める。

ユーザーの利用増加施策

おすすめアプリの表示や検索性向上などLINEや「Yahoo! JAPAN」からのユーザー流入を強化する。

アカウントあたりの売上向上施策

LINEミニアプリ上で決済できるアプリ内課金機能、ミニアプリへの広告掲載を提供する予定。またLINE公式アカウント上のユーザーとのチャット機能を充実させる。3月からは月額3000円の「チャットProオプション」の提供を開始している。

AIエージェント化の推進

「1人につき1つのAIエージェントが寄り添う時代」になると予測し、toC向けサービスのAIエージェント化を本格始動させる。

サービスへの生成AI導入では、「Yahoo!ショッピング」上で生成AIによる「お得な日の提案(β版)」を導入、単日の取扱高は最大で11%増といった成果が出ている。そのほか業務効率化のAI活用ではカスタマーサポートのメール業務におけるメール作成の約90%を自動化。広告営業業務でも問い合わせ対応に必要な情報収集を約70%削減するなどの成果があがっている。

LINEヤフー、公式アカウント・ミニアプリの強化、AIエージェント化などを推進する2025年の事業方針
Yahoo!ショッピングでは生成AIによる「お得な日の提案(β版)」の導入で単日の取扱高は最大で11%増に(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

AIエージェント化により、あらゆる情報を分析し、潜在ニーズも踏まえてパーソナライズされた提案を実現させていく。予約・購入・決済などユーザーが望む行動を代行し、コンバージョンまでをAIエージェントが完結させていくという。

今後はホームサービスであるLINE、「Yahoo! JAPAN」への積極活用、ローカル、ショッピング、メッセンジャーなど個々のサービスへもAIエージェント化によるサービス強化を進めていく。

LINEヤフー、公式アカウント・ミニアプリの強化、AIエージェント化などを推進する2025年の事業方針
AIエージェント化により、あらゆる情報を分析し潜在ニーズも踏まえてパーソナライズされた提案を実現させていく考え(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

PayPayを中心としたデジタル金融プラットフォーム化

キャッシュレス決済市場は今後も拡大が見込まれるなか、「PayPay」のシェアは拡大中という。また、「PayPay」の基盤を活用した「PayPayカード」やPayPay銀行も成長が加速している。そのほか、PayPayほけんやPayPay証券などのサービスも展開している。

「PayPay」は決済アプリからデジタル金融プラットフォームへと進化するとし、PayPayアプリと各金融サービスの連携を強化しPayPay金融経済圏の拡大を図っていくという。

LINEヤフー、公式アカウント・ミニアプリの強化、AIエージェント化などを推進する2025年の事業方針
PayPayアプリと各金融サービスの連携を強化しPayPay金融経済圏の拡大を図っていく(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
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