生成AI利用ユーザーの3割、「検索エンジンから生成AIへの切り替わりの度合いは半分以上」【サイバーエージェントのGEO研究組織の調査】

サイバーエージェントは9月11日、インターネット広告事業におけるGEO(Generative Engine Optimization)研究を行う専門組織「GEO Lab.(GEOラボ)」が実施した生成AIのユーザー利用実態に関する調査の結果を公表した。
日常の検索行動における生成AI利用率は、全世代で21.3%。10代ではChatGPT(42.9%)が「Yahoo! JAPAN」(31.7%)を上回る利用率だった。検索エンジンの代替として生成AIを利用したことがあるユーザーのうち、7割(70.5%)が「現在も生成AIを利用」と回答。生成AI利用の高い定着率を示している。
また検索行動において生成AIを利用するユーザーの3割(30.1%)が、「検索エンジンから生成AIへの切り替わりの度合いは半分以上である」と回答した。
日常の検索行動において利用するサービス
全体の21.3%が「生成AIサービス」を利用していると回答。1位は「検索エンジン」(91.9%)、2位の「SNS」(77.3%)と比べると大きな差があるものの、生成AIが情報収集の新たな選択肢として確立されつつあることを示している。

個別の利用サービスでは、検索エンジンの「Google」(77.2%)がトップ、生成AIサービスの「ChatGPT」は17.3%の利用率だった。
世代別の検索行動の変化
若年層における検索行動の変化が特に顕著だった。10代では「ChatGPT」の利用率が42.9%に達し、大手検索エンジンである「Yahoo! JAPAN」の31.7%を10ポイント以上上回った。20代では「YouTube」(72.8%)の利用率が「Google」(72.0%)とほぼ同等。従来の検索エンジン一辺倒ではない、多様な情報収集スタイルが若年層で浸透している。
検索エンジンと生成AIの双方を利用したことがあるユーザー(n=1897)に、検索エンジンの代わりに生成AIの利用経験を聞いたところ、70.5%が「生成AIを(過去に利用し)現在も使用することがある」と回答した。この傾向は10代(70.4%)から60代(73.3%)まで、全世代で7割超えという共通した高い継続利用率を示した。生成AIによる検索体験があるていど満足度の高いものであることが推察された。
さらに、現在も検索エンジンの代替として生成AIを利用しているユーザー(n=1337)に対し、検索エンジンから生成AIへの切り替わりの度合いを質問したところ、全体の30.1%が「検索エンジンから生成AIに半分以上切り替わっている」と回答。特に10代(35.8%)と20代(35.4%)では、その割合が他の世代より高い。若年層を中心に検索行動におけるメインツールが、検索エンジンから生成AIへと移行しつつある可能性を示唆している。
検索行動で利用する生成AIサービス
「ChatGPT」が77.6%と圧倒的なシェアを占めた。特に10代(87.7%)、20代(85.9%)での利用率は8割を超えており、生活に浸透しつつある。

一方で、50代(43.3%)、60代(44.2%)では「Gemini」の利用率が4割を超えた。高年齢層では「Gemini」も有力な選択肢となっていることがわかった。

調査概要
- 調査名 :生成AIのユーザー利用実態調査
- 調査対象:全国の10代~60代の男女9278人
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2025年5月23日~5月24日
- 調査機関:マクロミル
- 調査主体:サイバーエージェント インターネット広告事業本部 GEOラボ