「良い商品なのに、なぜか導入されない」「説明しても話が進まない」そんな経験はありませんか? その「詰まり」の正体は、製品スペックや価格ではなく「社内交渉」にあるのかもしれません。今週の「ネッ担まとめ」では、「買われない本当の理由」を見誤らないための視点を、Xでも話題になったコラムとともに紹介します。
「断念」の本当の理由に気付くこと
ITベンダーの皆様、御社SaaSの導入を社内で止めていたのは、私です | note | dx_note
https://note.com/posi7293/n/n369d55fe370e
御社のSaaSが止まっているのは、「機能が悪い」からでも、「高い」からでもありません。
この「通訳地獄」「雑務の嵐」「社内謎解き」という『面倒の三重苦』を超える体力が、もう残ってないからです。
私は、技術は判断できます。
でも、社内政治を回す体力が、もう残っていません。
「進捗どうですか?」というメールが来るたび、私は画面をそっと閉じてしまいます。
(中略)
もし、次にメールをくれるとき、 「通訳不要キット」 が入っていたら、、、
私は、きっと動けます。
上司への説明も、情シスへの説明も、全部そのままコピペできる資料。
それがあれば、私はもう、迷子になりません。
「通訳不要キット」(笑)。現場担当者が一番困っているのは、情報の「翻訳作業」です。
「説明責任」は社内にあるけれど、その負担を軽くする工夫が導入の大きな一歩目を支えます。最初の顧客は「社内で奮闘する現場担当者」だと考えた方がいい。
資料・言い回し・説明の順番までを一体化したキットがあれば、「これ、すごく助かる」となるはずです。
要チェック記事
2年間まるで結果が出なくてもいい…法人営業20年のプロが「ノルマは絶対気にするな」と断言する深い理由 | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/105034
いやもう、「それな」すぎて。提案内容が悪いってことはほとんどないんですよ。タイミングが違っただけ。だからこちらが投げちゃいけない。
有隣堂のYouTubeライブ配信で学研の図鑑4000冊がわずか10分37秒で完売し業界ざわつく「新しい本の売り方だ」「これがファンダムマーケティングの力なのか」 | togetter
https://togetter.com/li/2632452
「ファンダム」って言葉がぴったり。やっぱり売れるには熱量と共感。もちろん売り手と買い手の両方に必要です。
オニツカタイガーの爆売れは必然? アシックスとミズノが世界のスポーツ市場を席巻するワケ | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2511/25/news009.html
昔、バンコクに行った時に、現地の友達から「オニツカタイガーを買って送ってくれ」とお金を渡されたことがありました。
1人店長の「幸せな商売」とは?ニッチジャンルでトップを守り続ける、20年の工夫と哲学 | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/20251128-whiteangel/
「思考と実践の経過をすべてノートに記入」している! 素晴らしい~。まさに積み重ねが圧倒的な差を作っているんですね。
「レジで恥ずかしい」「鉄平さんを想起」──新コード決済“teppay”のネーミングセンスに注目、なぜこの名称に? | ITmedia Mobile
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2511/25/news124.html
「PayPay」だって最初は「なんじゃそりゃ」でしたからね。「テッペイ」なんてかなり良い方でしょう。大切なのは残ることですよ。
高級紳士帽のEC「時谷堂百貨」がレビュー投稿率11%に成功しているワケとは?|ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/n/2025/11/21/15160
レビュー数ってKPIのなかだと優先度が低いことも多いのですが、実はコンバージョン率(CVR)に大きく効いてくるんですよね。
今週の名言
1時間でのネット販売世界No.1を生んだSNS活用+マーケ戦略とは? 創業140年の老舗中小企業「やすもと醤油」の軌跡 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/e/2025/11/25/15117
今回の挑戦が成功した背景には、2つの要素があると考えています。1つ目は「ストーリー性」で、“島根の老舗企業による世界一への挑戦”という熱量のある企画が応援したい気持ちにつながったのではないかなと。そして、2つ目は「お客さまへのメリット」で、こちらがより重要だと認識しています。特別価格で買えるというわかりやすいメリットがあったからこそ、購入に加えて周囲の人にも勧めてもらえたのだろうと思います。
「応援したくなる熱量」と「買いたくなるメリット」。おそらく、どちらか一方ではこのような結果は起こらなかったのでしょうね。両方のバランスがあったからこそ、SNS時代の共感が「売り上げ」に変わった。
自社のストーリーを熱く語るのも大切。ただ「お客さまにとっての得」まで落とし込んだからこそ成果に出た。この視点は見逃せないですね。
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Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。
「導入の意思がない」のではなく、単純にもう「疲弊している」という本音。この視点、ユーザー側だと刺さる人も多いんじゃないでしょうか。
導入を進めたい現場担当者にとって、社内の根回しや謎解きは「機能検証」と同じくらい重要な仕事。でも、その苦労は社外のベンダーには見えにくい。そして、ベンダー側も「なぜ話が進まないのか」がわからなかったりも。
だからこそ、プロダクトがどうこう以前に、「社内で説明を通すための支援」が決定打になるんですよね。