中川 昌俊 2014/6/5 13:56

アマゾンジャパンは6月3日、カー&バイク用品ストア内に「自動車車体」を新設し、中古車の販売を開始した。販売は中古車販売事業者のネクステージが行う。ネットで車体本体を販売するECサイトはあるが、登録費など諸経費を含んでいないケースが多く、ネット上で買いにくい商材のひとつだった。アマゾンでは諸経費を含んだ価格を表示し、自宅にいながら納車まで完結できる仕組みを整えた。簡単に購入できる環境を用意することで、ネットでの車体販売を活性化していく。

トヨタ、日産、ホンダなど国内メーカーの軽自動車、コンパクトカーを約200台掲載。33万円、44万円、55万円と3つの価格に統一し、登録諸費用、納車整備料、重量税、自賠責保険料などすべての経費を含む価格で販売する。同じ車種でも年式や走行距離などが異なるため、1商品につき1ページを用意。売れると自動的に掲載をストップし、複数注文を無くす。

車体のタイヤ、ブレーキパッド、バッテリー、エンジンオイル、ワイパーブレードなどの主要消耗品8パーツ全てを新品に交換して提供する。また、製造年や走行距離のほか、コンディションチェックシートも画像で掲載することで、ネットでも安心して購入できるようにした。

納車は軽自動車で最短1週間。普通自動車は最短2週間で対応する。「関東」「中部」「関西」地方は配送料が無料。

アマゾンで販売する他の商品と同様に、クレジットカードによる決済で購入することができる。

決済完了後は、車の登録に必要な書類をネクステージが購入者に送付。ユーザーは確認した後に返信、不備が無ければ車を発送する。住んでいる地域の陸運局で名義変更した後、自宅に商品が届く。

「車体販売は初めての取り組みなので、まずはネクステージと共同で、しっかりとした販売スキームを作り上げたい。このスキームができ上がれば、ほかの中古車販売事業者とも連携して掲載商品数を拡大させていくつもりだ」(アマゾン広報部)としている。

車体販売ページ
担当編集者のコメント: 

ネット上での販売が最も遅れている商品のひとつに自動車が挙げられる。とはいえ、車は家電や書籍などと同じく型番のある商品であり、通販との相性は悪くはないはずである。中国ではテレビ通販で車本体を買うのは一般的になっているという。

今回アマゾンでは税金や保険など諸経費の手間を極力少なくし、簡単に買えることに重点を置いた。これにより、ネットによる車体購入が進む可能性もありそう。ネットでも車が売れるということが分かれば、既存の中古車事業者や、車メーカーも参入せざるを得なくなってくる。その先駆けになってほしい。

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