ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収

大型家具事業からの撤退に伴うインテリア関連売上の減少などが主因

瀧川 正実

2016年7月20日 9:00

ニッセンの売上低迷が続いている。月次売上速報によると、6月度の売上高は前年同月比で37.8%減。2016年は月次ベースで、1月度から6月度までの6か月間、前年割れが続いている。

2016年1~6月度の累計売上高(月次売上速報データの累計)は同40.2%減。2015年1~6月期(中間期)におけるニッセンの売上高が480億円だったことから、単純計算で2016年1~6月度の累計売上高は約287億円まで減少していることになる。

セブン&アイグループ入り後も続く不振のニッセン。前年割れは2015年2月度から続いており、月次ベースで17か月連続。2016年3月度は月次ベースで同51.4%もの減少を記録している。

ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収

ニッセンの月次売上速報(出典はニッセンHDが発表した6月度の月次売上概況)

減収が続く要因は、経営合理化策の一環として実施した大型家具事業からの撤退に伴うインテリア関連売上の減少が主因。スペシャルカタログの統廃合、カタログ多頻度発行施策の戦略修正などが影響している。

ニッセンホールディングスの2015年12月期連結業績は、売上高が前期比14.4%減の1572億8900万円、営業損失は81億5900万円(前期は72億9200万円)、経常損失は73億6300万円(同83億9300万円)、当期損失は133億2400万円(同89億2000万円)。

ニッセン関連事業の2015年12月期売上高は前期比20.8%減の842億4000万円、経常損失は77億9000万円(前年同期は73億8000万円)だった。

ニッセンホールディングスの売上高推移(ニッセンの売上低迷が続く…17か月連続で前年割れ、2016年は累計で約4割の減収)

ニッセンHDの業績推移(画像は通販新聞ダイジェストから

ニッセンHDの2016年第1四半期(2015年12月21日~2016年3月20日)は、当期損失が25億4200万円。第1四半期末までに純資産は24億8200万円まで減少している(自己資本比率は3.5%で、2015年12月期比で3.6ポイント減少)。主力子会社ニッセンの減収減益がこのまま続くと、債務超過に陥るリスクがある。

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