ファッション誌「ViVi」のECサイト運営から撤退、パイプドHDが事業継続は困難と判断
パイプドHDは2017年2月末にも、講談社の女性ファッション誌「ViVi」連動のECサイト運営および付帯する事業から撤退する。
事業構造的な赤字体質を改善できない状況が続いており、グループが主体的な立場で事業を継続することは困難であると判断。2016年12月28日に開いた取締役会で事業からの撤退を決定した。
「ViVi」連動のECサイト「NET ViVi CoordinateCollection」を運営していたのは、パイプドHD連結子会社のウェアハート。2015年7月、パイプドビッツ(当時、現在は純粋持ち株会社がパイプドHDで、パイプドビッツは100%子会社となっている)の連結子会社として設立。同月から、女性ファッション誌連動の通販サイトの運用を始めた。
主にシステム開発、サイト構築、商品の仕入れ、物流などを担当。「ViVi」本誌と連動した中綴じ冊子の企画などを行い、EC売上の底上げをめざしていた。
パイプドHDによると、アパレル・ファッションに特化したECサイトの構築、運営受託事業については引き続き継続する方針。事業撤退によってウェアハートは今後、清算に向けた処理を進める予定とした。
ウェアハートの2016年3~11月期(第3四半期)における撤退対象事業の売上高は8400万円、売上総利益900万円、営業損失4300万円、経常損失4300万円だった。
「ViVi」連動のECサイトは、パイプドビッツが提供するアパレル特化型ECプラットフォーム「スパイラルEC」で構築・運用している。
2016年に「スパイラルEC」は外部からの不正アクセスを受け、導入EC企業から預かっている個人情報が不正に閲覧された可能性と個人情報流出の痕跡が判明した。「NET ViVi Coordinate Collection」では、2015年8月22日~2016年4月18日の期間に注文をしたユーザー、1万946人分の個人情報が流出したと発表している。