コインパーキングに宅配ロッカー、再配達削減に向けてオープン型「PUDO」を設置

設置するのは日本パーキング、多様化する顧客の商品受取ニーズに対応し既存事業をベースにサービス向上を図る

渡部 和章

2017年5月9日 10:00

全国1500か所以上にコインパーキングや月極駐車場を展開する日本パーキングは5月2日、埼玉・浦和駅前など4か所の大型立体駐車場に「宅配ロッカー」を設置した。

駐車場の利用者以外も荷物を受け取ることが可能。多様化する顧客のニーズに対応し、パーンキング事業のサービス向上を図る。

設置した宅配ロッカーは、ヤマト運輸の関連会社PackcityJapanが提供しているオープン型ロッカー「PUDO(プドー)」。

複数の配送会社が共同利用する「オープン型」のため、消費者はヤマト運輸以外の宅配事業者の荷物も受け取ることができる。

宅配ロッカーを設置した駐車場は「NPC24H浦和駅前パーキング」「NPC24H 大宮駅東口」「NPC24H南大沢駅前」「NPC24H若葉駅西口」の4か所。今後も時間貸し大型立体駐車場に宅配ロッカーの設置を進める予定。

コインパーキングに宅配ロッカー、オープン型「PUDO」を日本パーキングが設置

大宮駅東口パーキングの出入り口付近に設置した宅配便ロッカー

PackcityJapanは、「PUDO」の設置や維持、管理、運用などを手がけている。フランスの郵便機器製造会社ネオポストシッピングとヤマト運輸による合弁会社として2016年5月に設立された。出資比率はヤマト運輸が49%。

「PUDO」は首都圏や名古屋、大阪などで設置が広がっている。2022年までに全国の駅、百貨店、コンビニエンスストアなど5000か所に設置する計画。

政府がオープン型ロッカーの普及を後押し

近年、配送会社の人手不足が深刻化する中、不在による再配達の削減が課題になっている。国土交通省が2015年に取りまとめた報告書では、2015年時点で再配達の件数は約7億4000万個、宅配便の約2割にあたる。

再配達を減らすため、政府はオープン型ロッカーの設置費用の半額を補助する助成制度を2017年度に開始。同制度は2022年度までで、予算規模は約5億円。

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