ゆうパックは値上げへ……一方、配達希望時間は拡充、「指定場所配達サービス」を開始

基本運賃の値上げ幅は、荷物のサイズによって110~230円、値上げ率は平均約12%

渡部 和章

2017年9月6日 6:00

日本郵便は9月5日、個人向けの宅配サービス「ゆうパック」の運賃を2018年3月1日に値上げすると発表した。人件費の上昇などを受け、サービスを維持するために価格を改訂する。配達希望の時間帯を拡充するなど、一部サービスも変更する。

基本運賃の値上げ幅は、荷物のサイズによって110~230円(発着地が沖縄の場合は40~290円)。値上げ率は平均約12%。地域ごとの運賃は改めて公表するとしている。

また、荷物10個以上を同時発送する場合に適用される数量割引は廃止する。

「ゆうパック」のサービス規格の一部も変更。配達希望時間帯に「19~21時」を追加し、現在の6区分から7区分に拡充する。

新たなサービスとして、受取人が不在の時、玄関前や車庫など、受取人が指定した場所に荷物を配達する「指定場所配達サービス」も開始する。 

このほか、配達日時の指定や勤務先への荷物の転送などを、専用サイトで行えるようにする。また、宅配ロッカーの増設、初回宅配時に荷物を受け取った場合にポイントを付与するサービスなども随時実施する。

日本郵便は宅配サービス「ゆうパック」の運賃を2018年3月1日に値上げすると発表

基本運賃の値上げ幅は荷物のサイズによって110~230円(画像は編集部がキャプチャ)

個人向け宅配サービス、ヤマト運輸や佐川急便も値上げ

宅配サービスの需要拡大や配送ドライバーの人材不足などを背景に、大手配送会社による運賃値上げが活発化している。

ヤマト運輸は10月1日から、宅急便の基本運賃を荷物1個あたり140~180円値上げする。すでに大手通販会社らに対し、運賃の値上げや荷物取扱量の適正化を打診している。佐川急便も11月21日から、宅配便やクール便の運賃の他、代引き手数料などを値上げする。

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