瀧川 正実 2014/8/19 18:01

スポーツ用品などのECを手掛けるeSPORTSは8月19日、イギリスのアウトドアブランド販売会社などと正規販売店契約を締結し、日本で同ブランドの製品販売を始めたことを明らかにした。希少性が高いという海外ブランドを取り扱うことで独自性を向上、ユーザーに付加価値を提供する通販・ECサイトにする。

正規販売店契約を結んだのは、「FIELDCANDY」という2011年にイギリスで誕生したアウトドアテントのブランドを取り扱う英国のFIELDCANDY LIMITED社と、日本でその商品管理を手掛ける子会社OUTSTANDING TENTS LIMITED社。

2014年2月18日付で日本国内での「FIELDCANDY」の正規販売店契約を結び、5月末から販売を開始している。

eSPORTSがイギリスのブランド会社と販売店契約を締結し、販売している「FIELDCANDY」

eSPORTSがイギリスのブランド会社と正規輸入販売店契約を締結し、販売している「FIELDCANDY」

「FIELDCANDY」は、イギリスで将来性のあるブランドに贈られる「Walpole Brands of Tomorrow」の受賞6作品の1つに選ばたれたというブランド。eSPORTSは最新のデザインを短納期で提供、日本語でのサポートと1年間の製品保証付きで販売する。

eSPORTSは2008年設立のスポーツ用品・アウトドア用品を通販・ECサイトで販売する企業。2013年8月期の売上高は25億800万円。2013年まではベンチャーキャピタルなどが株主となっていたが、現在はフューチャーアーキテクトの子会社となっている。

担当編集者のコメント: 

スポーツやアウトドア用品は価格競争が激しくなっているジャンルの1つ。このジャンルを販売する一部企業では、独自性の高い商品を取り揃えることで他社との差別化を図る動きが出始めている。

その代表格がフィッシング・アウトドア用品のECを手掛けるナチュラム・イーコマースなどを傘下に持つミネルヴァ・ホールディングス。EC黎明期の90年代後半から、実店舗を運営していた「ナチュラム」(ミネルヴァ・ホールディングスの前身)は、圧倒的な品揃えを武器にシェアを獲得していくロングテール戦略を取り入れ、EC事業を拡大。「ECの雄」と呼ばれた「ナチュラム」は2007年にジャスダックに上場した。

その後、経営環境はガラリと変わり、消費低迷、新規参入企業の増加などで、価格競争の波が直撃。ミネルヴァHDもその波に飲まれ、業績は低迷した。

そんな中、フランスでアウトドア用品大手のオキシレングループとの資本・業務提携で、オキシレンが取り扱うブランドの日本販売を推進。プライベートブランドの取り扱いの幅を増やし、従来の戦略からの方針転換を進めている。

海外ブランドを取り扱い他社との差別化を図るという動きが目立つ昨今。規模の大きいアウトドア分野のEC企業では、脱価格競争・利益確保を優先とする経営へのシフトが顕著になってきている。

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