置き配バッグで不在時の6割が受取、配送員の96%が利用を希望【1000世帯でOKIPPAと日本郵便が実証実験】

2018年12月に実施した実証実験の結果を公表。置き配バッグに対する配送員の満足度調査も実施した

渡部 和章

2019年2月8日 9:00

物流系ITベンチャーのYper(イーパー)は2月6日、置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の実証実験を行った結果、受取人が不在中に届いた荷物の約61%で「OKIPPA」が使われたと発表した。

実証実験は2018年12月の1か月間、東京・杉並区内の1000世帯で実施。日本郵便と共同で行った。

参加者の住居形態は集合住宅が55.0%、戸建が45.0%。実証実験の期間中に配送された宅配物は合計約6000個で、そのうち51%(3060個)が初回配達時に受取人が不在だった。不在時に届いた荷物のうち61%を「OKIPPA」で受け取った。

再配達となった約4割は、宅配ボックスで受け取れない食料品や、大型荷物などだったという。実証実験中に荷物の盗難は発生しなかったとしている。

物流系ITベンチャーのYper(イーパー)は置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の実証実験を行った結果、受取人が不在中に届いた荷物の約61%で「OKIPPA」が使われたと発表
期間中のいたずらや盗難等の問題は発生しなかった。4割近く再配達が残っている要因は、お歳暮のシーズンで宅配ボックス預入不可の食料品が多かったこと、年末で大型の荷物が比較的多くなっていたことがあげられるという

実証実験の終了後、ユーザー700人と配送員50人に「OKIPPA」の満足度調査を実施した。その結果、配達を担当した社員の56%が「OKIPPA」を「とても利用してほしい」と回答。38%は「できれば利用してほしい」と回答しており、合計94%が利用を望む結果だった。

物流系ITベンチャーのYper(イーパー)は置き配バッグ「OKIPPA(オキッパ)」の実証実験を行った結果、受取人が不在中に届いた荷物の約61%で「OKIPPA」が使われたと発表
「OKIPPA」の利用が配送の効率化、配送員の業務負担の軽減につながることを確認できたという

「OKIPPA」は、玄関先に設置して宅配荷物を保管するバッグ。玄関口に固定する専用ロックと内鍵(ダイヤル式南京錠)などがセットになっている。容量は57リットル。専用アプリ「OKIPPA」で配送状況などを管理できる。

ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便、西濃運輸、Amazonデリバリープロバイダー各社、楽天EXPRESSと連携しており、荷物が到着するとアプリにプッシュ通知が届く。再配達依頼もアプリで行える。

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