瀧川 正実 2019/5/8 7:00

6月に大阪で開かれる「第14回金融・世界経済に関する首脳会合」(G20大阪サミット)、福岡の「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」(G20福岡)で大規模な交通規制が行われる。高速道路や一般道の一部通行止め、検問などにより、大阪府内、福岡市都心部やその周辺では交通渋滞が多発すると予測される。

関係各所はすでに、配送業者に対して輸送ルートの選定、夜間・早朝への配送時間帯のシフトなどを要請している。該当地域への商品配送などに影響が出ることが考えられるため、通販・EC企業は事前の情報収集、「遅延可能性のお知らせ」など事前準備が求められる。

G20大阪サミットでは4日間の交通規制

G20大阪サミットは6月28日(金)、29(土)にインテックス大阪で開かれる。交通規制は6月27日(木)から6月30日(日)までの4日間で、インテックス大阪周辺、各国主脳等の宿泊ホテル周辺、関西国際空港周辺、それらを結ぶ高速道路および一般道路で行われる。

2019年G20大阪サミット関西推進協力協議会はHPで、「交通規制は大規模かつ長時間にわたることが予想されますので、阪神高速道路や大阪市内を中心とした広い範囲において、交通の混雑が見込まれます」と説明する。

交通総量の削減目標は、平日通常時の交通量から50%削減。大阪府警では事業者に対し、交通規制が行われる4日間以外で物品納品を行う「運行期間の変更」、それが難しい場合は、深夜・早朝への時間帯の変更など企業へ要請している。

大阪で開かれる「第14回金融・世界経済に関する首脳会合」(G20大阪サミット)
業務用車両の運行調整の要請(画像は大阪府警察の資料を編集部がキャプチャ)

4日間にわたって行われる交通規制によって、期間中に大阪近辺へ配送する荷物は指定された配送日時から遅延する可能性も出てくる。また、大阪府内の通販・EC事業者などは荷物の集荷・出荷に影響が出ることも考えられる。

大阪市周辺における、G20大阪サミット交通総量抑制対策の対象路線など
大阪市周辺における、G20大阪サミット交通総量抑制対策の対象路線など(画像は警察庁が関係各所に送付している交通対策への協力依頼に関する資料を編集部がキャプチャ)
G20大阪サミット 交通総量抑制対策の対象路線
高速道路など、G20大阪サミット交通総量抑制対策の対象路線(画像は警察庁が関係各所に送付している交通対策への協力依頼に関する資料を編集部がキャプチャ)

現在のところ、大手配送キャリアはG20大阪サミット期間中の配送状況についてのアナウンスはしていない。通販・EC事業者は配送キャリアからの情報収集、および事前の対策が求められる可能性がある。

G20福岡は2日間の交通規制

福岡市で6月8日(土)から9日(日)にかけて開かれるのは「G20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議」(会場はヒルトン福岡シーホーク)。国際金融システム上の重要な国や機関などが参加し、主要な経済問題について議論する。

福岡県警察によると、会議期間中は福岡市都心部で検問や大規模な交通規制を行う予定。福岡市都心部の交通量は、通常の交通量(6月の土日)の4割削減、正月並みの交通量を目標に交通総量を抑制する。

「G20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議」で交通渋滞が予測される区域
「G20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議」で交通渋滞が予測される区域(画像は福岡県警察の資料を編集部がキャプチャ)

事業者に対しては、運行台数の削減、商品搬入出の抑制、福岡市都心部を通過しない輸送ルートの選定、夜間・早朝への配送時間帯のシフトといった業務調整を要請している。

「G20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議」で交通渋滞が予測される区域
「G20福岡」公式サイトでのアナウンス(画像は公式サイトから編集部がキャプチャ)
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