アスクルがヒトまで商品を運ぶ搬送ロボット111台導入、出荷量の増加と人手不足に対応

ギークプラスとSBロジスティクスからの供給を受け、ロボットがヒトまで商品を運ぶ「Goods to Person」を実現。増加するEC出荷と深刻化する人手不足の解消に役立てる。

石居 岳

2020年7月27日 9:00

アスクルは6月、関西物流センターに111台の搬送ロボットを導入した。

ギークプラスとSBロジスティクスからの供給を受け、ロボットがヒトまで商品を運ぶ「Goods to Person」を実現。増加するEC出荷と深刻化する人手不足の解消に役立てる。

大阪・吹田の「ASKUL Value Center 関西(AVC関西)」に111台の「P500R」を導入、6月から稼働を開始している。

アスクルは関西物流センターに111台の搬送ロボットを導入
アスクルの物流センターで稼働する搬送ロボット

導入の背景には、EC出荷量の増加と、慢性的な人手不足がある。ロボットがヒトまで商品を運ぶ「Goods to Person」を実現し、負担の大きい倉庫内の「歩く」作業を自動化する。

アスクルは2018年、物流センター「AVC関西」を全面稼働。法人向け通販「ASKUL」と、一般消費者向けECサイト「LOHACO」の物流を担う基幹センターとして展開している。

「AVC関西」は4階建てで延床面積は約5万坪。出荷能力は最大で年間1000億円規模。アスクルによると、流通業における1社単独の物流施設としては関西最大級という。

アスクルは進めている物流・マーケティングのプラットフォーム事業「Open Platform by ASKUL(OPA)」を、「AVC関西」を拠点として推進。「AVC関西」では「LOHACO」のマーケットプレイスの出店企業と、在庫の共有化や商品の同梱配送などを行っている。

OPAを「ASKUL」と「LOHACO」に続く第3の収益の柱に育てるため、2017年12月にはCEO直轄の組織として「フューチャープラットフォームアーキテクチャ」を設立した。ビッグデータやAI、ロボティクスなど最新テクノロジーを活用し、調達、物流、配送、CSなどの高度自動化を推進している。

アスクルが展開しているピッキングロボット
ロボットなどで庫内作業を自動化(画像はアスクルのIR資料から編集部がキャプチャ)

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