TV通販番組でQRコードを表示しECサイトに誘導――BS日テレが視聴者をヤフーの「PayPayモール」に顧客を誘導する取り組み
日本テレビ系列でBSデジタル放送を手がけるBS日本はヤフーの「PayPayモール」に出店、テレビ通販番組と「PayPayモール」店を連動させる取り組みを始めた。
BS日本は2019年春から、自社が特商法上の販売事業者となる通販事業に取り組んでおり、「ももクロと行く!」(毎週土曜23時30分放送)、「NERV購買部第4BS出張所」(毎週日曜24時30分放送)といった番組連動のネット通販を展開。
番組で紹介した人気アイテムを自社ECサイトで販売していたが、販路を広げるために「BS日テレShop PayPayモール店」を開設した。
「BS日テレShop PayPayモール店」を、放映番組で紹介した商品が購入できる受け皿にする。番組中にQRコードを表示、視聴者はスマートフォンで読み取ると、「BS日テレShop PayPayモール店」移動する。視聴者は番組を見ながらリアルタイムに該当商品を購入できる。
テレビ番組とECモールの連携は、3000万人以上の利用者を抱える「PayPay」が使える「PayPayモール」を購入の場にすることで、紹介する商品の購入をスムーズにし、利便性を向上させる目的がある。
自社ECサイトが提供している決済手段はクレジットカード、商品代金引換のみ。ECプラットフォームはGMOメイクショップの「MakeShop」を利用している。
ヤフーはこれまでオンラインではリーチできなかったユーザー層への商品訴求で、新規ユーザー数の拡大を期待しているという。
日本テレビホールディングスでは、セブン&アイ・ホールディングスなどとの合弁会社である日テレ7、日本テレビ放送網などが通販・ECを手がけている。日本テレビ放送網は2010年3月期に通販・EC売上高が初めて100億円を突破。その後、100億円前後で推移しており、2020年3月期は前期比6.8%増の91億600万円だった。
進むテレビ通販とオンラインの連携
テレビショッピングの放映中、画面内に商品申し込み方法としてQRコードを表示し、ECサイトでの購入を案内する方法は、通販ブランド「ダイレクトテレショップ」を展開するテレビショッピング研究所が2019年に実施した。
番組後半、画面の左側と下側に「Amazon Pay」で購入できる旨を記載した案内とQRコードを表示し、視聴者にQRコードスキャンを促した。
QRコードをスキャンすると『ダイレクトテレショップ』のECサイト内に用意したランディングページに移動。商品紹介はテレビで行っているためLPは「Amazon Pay」での決済を促す仕組みだ。
Amazonアカウントを持っているユーザーであれば、個人情報やカード情報を入力せずに、わずかな時間で簡単に商品を購入できるようにした。