コロナ禍の長期化を想定し「売上成長から利益重視に」。ティーライフの戦略と2020年7月期実績

ティーライフは広告宣伝費の運用を見直すほか、3PL事業の収益拡大、Lifeit(ライフイット、旧桃源郷)などグループ間のシステム統合で利益率の向上をめざす

瀧川 正実

2020年9月11日 9:00

ダイエット茶などの通販・ECを手がけるティーライフは今期(2021年7月期)、売上成長から利益重視にシフトする。コロナ禍が消費に与える影響が長期化すると想定。ローコストオペレーションを徹底し、筋肉質な経営をめざす。

今期の連結業績予想は、売上高が前期比6.3%減の99億600万円、営業利益は同6.8%増の5億3000万円、経常利益は同0.8%増の5億3000万円、当期純利益は同12.4%減の3億6800万円を予想。広告宣伝費の運用を見直すほか、3PL事業の収益拡大、Lifeit(ライフイット、旧桃源郷)などグループ間のシステム統合で利益率の向上をめざす。

ティーライフの2021年7月期の連結業績予想
2021年7月期の連結業績予想(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

主な施策は、戦略商品の品ぞろえ拡充と商品の育成を進める。8月に発売したダイエット茶を最注力商品として販売を強化。顧客数の拡大につなげていく。

新規事業であるウィッグ事業の認知拡大にも取り組む。主要都市への新規出店とともに、既存事業のインフラおよびデジタル技術を活用した販売を進める。

デジタルシフトの推進として独自のバーチャルフィッティングアプリを導入。新たな購買体験を提供することによって、顧客満足度の向上につなげる。

ティーライフのウィズコロナに対応したサービスの構築 独自のバーチャルフィッティングアプリ
独自のバーチャルフィッティングアプリの導入(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

他社の出荷業務を請け負うプロパティ事業も拡大させる。自社出荷業務で蓄積したノウハウを活用し、新たに他社の出荷業務を請け負うなど、物流機能の外販や3PL事業の拡大を進める。

海外市場の販路も開拓する。越境ECでの販売を加速し、主に中国での事業基盤構築を進める。パートナー企業との取り組みも進め、BtoBでの販売も強化する。

ティーライフの2020年7月期連結業績は、売上高が前期比13.9%増の105億7700万円、営業利益は同45.7%増の4億9600万円、経常利益は同47.8%増の5億2500万円、当期純利益は同73.8%増となる4億2000万円だった。

ティーライフの2020年7月期の連結業績
2020年7月期の連結業績(画像は決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

通信販売は機能性表示食品の開発や医薬品通販事業の譲受、オールインワンシャンプーの拡販、広告費の運用見直しなどが業績に寄与。ECモール展開では、グループ間でノウハウを共有したほか、イベント時の販売力を強化した。コロナ禍に対応した商品提案や販促も実施した。

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