ハミィ、無料で楽天店のスマホ用アプリが制作できるサービスの提供を開始
スマートフォン向けグッズのECや、EC事業者向けのプラットフォームを提供するハミィは4月4日、楽天市場の店舗データをもとにiPhone、iPad向けアプリを無料作成・配信できるサービスの提供を始めた。楽天市場に店を構えている店舗のショップIDを専用画面で入力するだけで、アプリが制作できるのが特徴。低コストで手間暇をかけずに店舗用スマホアプリをしたい事業者の利用を見込む。
サービス名称は「ポケ店」。楽天店やヤフー店など多店舗展開を支援する業務管理システム「ネクストエンジン」を中心に、在庫管理などのアプリを提供するプラットフォーム「ネクストエンジン」上で提供する。
EC事業者は、「ネクストエンジン」内に用意された「ポケ店」専用ページで、楽天市場内のショップIDを入力すると、最短1週間でスマホ用アプリの提供ができるようになる。楽天市場の情報と同期しているため、受注処理などの手間は増えず、メンテナンスや更新なども不要。アプリストアへの申請をハミィが代行する流れとなるため、EC事業者は簡単にアプリの提供を始めることが可能だ。
「ポケ店」には「限定セール開催」などを知らせるプッシュ通知機能も搭載。モール内での価格競争の回避、リピーター確保をするツールとしての利用を勧める。プラットフォームの「ネクストエンジン」にID登録していれば、業務管理システムを利用していない企業も利用できる。
ハミィは同サービスを使い、楽天市場内で運営するスマホケースやカバーを取り扱う「OH! HameeTV!」のアプリを展開。アプリ経由の商品購入が増えているという。
アフィリエイトの仕組みを採用しており、同アプリ上で商品が購入されると、ハミィは楽天アフィリエイト経由で手数料を得ることができる。初期費用、運営費用は無料で展開する一方、アフィリエイト手数料を運用費用に充てる。今後、利用状況を見て、Android版の開発を進める。他のモールのアプリ開発も検討している。
ハミィは1998年設立で、携帯ストラップのEC企業としてスタート。現在はスマホ関連グッズのECのほか、卸事業、システム事業、海外EC事業などを手掛けている。13年4月期の売上高は41億4400万円(前期比17.3%増)。
システム事業では、楽天市場やヤフーショッピングなどの多店舗運営を一元管理する「ネクストエンジン」を提供。「ネクストエンジン」は1500店舗超が利用している。現在は在庫管理やスマホで受注管理ができるアプリなどの提供を始め、プラットフォーム化を進めている。