Facebookがパーソナライズしたショッピング体験を実現するショップ広告とAI・AR分野のテクノロジーへ投資
Facebookは6月22日(米国時間)、コマース領域の取り組みとして、ショップ機能や広告ソリューションの拡充、充実したショッピング体験を将来的に実現するためのテクノロジーへの投資について発表した。
利用者のショッピングの好みに応じてパーソナライズされた広告体験を提供するショップ広告を導入する。
たとえば、FacebookやInstagramのショップもしくは自社サイトでの商品購入など、利用者のショッピング行動に基づいて、最も商品を購入しそうな場所に送客できる広告を米国でテストしている。
将来的には、特定顧客に特別なオファーやプロモーションを提供するなど、EC事業者などがショップ広告をさらにパーソナライズできる方法を検討している。
Facebookは、AR(拡張現実)やAI(人工知能)などのイマーシブテクノロジー(没入型技術)が今後のオンラインでのショッピング体験の基盤になると予測。こうした技術への投資も進めている。
InstagramにAIを活用した新たなビジュアル検索ツールを導入、利用者が簡単に新しい商品を発見できるようにするほか、AR体験を通じて購入前に商品を体験し、イメージしやすくなるようにする。
Instagramでは2021年、AIを活用した新たなビジュアル検索機能のテストを米国で開始。たとえば、花柄のワンピースの画像をタップすると、類似商品を見つけることができるようになるといった機能だ。
将来的には、利用者がカメラで撮影した画像からもビジュアル検索を利用できるようにする。初期段階だが、ビジュアル検索を導入することでInstagram上の多くの画像や動画からショッピングを楽しむことができるようになり、モバイルでのショッピング体験がさらに充実すると見ている。
Facebookによると、オンラインショッピング利用者の3分の2は、自宅で商品をバーチャル試着したいと回答しているという。顧客が商品を購入する前に使用感を試すことができるよう、API連携を通じてARを活用した試着体験をショップ機能内で提供できるようにする。
なお、2022年6月までの1年間、FacebookとInstagramのチェックアウト(決済)機能を利用している出品者への手数料を免除する。
2020年に提供が始まったショップ機能は、現在の月間アクティブショップ数は120万、毎月ショップを訪れる利用者の数は3億を超えているという。