EC事業部設立から1年でネット通販売上高が2倍に拡大、ファッション販売などのレイ・カズン
婦人服や雑貨の企画・製造、販売などを手掛けるレイ・カズンのEC事業が拡大している。昨年からECに本腰を入れ始め、2014年9月期は前の期比84%増となる3億7800万円を売り上げた。自社ECサイトのリニューアルのほか、モールへの出店を増加。販路を拡大させるなどして売り上げ増につなげている。
レイ・カズンは2013年10月、これまでほぼ力を入れていなかった自社通販サイトなどEC事業の強化を目的に、EC事業部を設立。会社全体としてEC事業強化・オムニチャネル推進を重要戦略として掲げた。
2013年10月から販売促進施策の強化やメールマガジン、LINE@、TwitterでのWebプロモーションを強化。2014年2月に自社通販サイトを全面リニューアルし、実店舗での販売・キャンペーンとの連動を進めた。こうした施策で自社通販サイトの売り上げは前の期比約5.6倍に急拡大したという。
こうしたソーシャルメディアの活用で直営オンラインショップの訪問数は前年の約6倍に急拡大。公式Twitterのフォロワー数は、前年の約2.2倍に増加し、LINE@アカウントの友だち数は約1万2000人に到達した。
専門部署を設立したことで、スタッフの役割が明確化。業務の効率化と素早いPDCAサイクルの構築が実現したという。
あわせて前期は楽天やディー・エヌ・エーが運営するショッピングモールなどに出店。マガシークといったモール型ECサイトにも加わり、販路を拡大、売り上げ増加につなげている。
基幹ブランドの「RAY CASSIN(レイカズン)」のEC化率は、前年の約6.6%から2014年9月期で約11.4%に伸長。今期(2015年9月期)はさらにEC事業を強化し、オムニチャネルを推進する。ファッションモール型ECサイトとの在庫連携や、直営オンラインショップで実店舗の在庫表示機能などを進めていくという。