石居 岳[執筆] 2022/9/12 9:00

消費者庁は9月9日、山田養蜂場が通販などで販売する食品「ビタミンD+亜鉛」「1stプロテクト」「2ndプロテクト」に係る表示について、あたかも新型コロナウイルスの予防や重症化を防ぐ効果を得られるかのように表示していたとして、景品表示法の優良誤認で措置命令を出した。

山田養蜂場は消費者庁に表示の裏付けとなる根拠を示す資料を提出しものの、合理的な根拠を示すとは認められなかった。

山田養蜂場は「ビタミンD+亜鉛」について2022年11月1日、自社WebサイトとPR TIMESが運営する情報配信サイト「PR TIMES」で、「新型コロナウイルス“第6波”に警戒を<感染>と<重症化>どちらも予防したい顧客の声に応えて『ビタミンD+亜鉛』 2021年11月1日 新発売」というタイトルのプレスリリースを掲載。

消費者庁は9月9日、山田養蜂場が通販などで販売する食品「ビタミンD+亜鉛」「1stプロテクト」「2ndプロテクト」に係る表示について、あたかも新型コロナウイルスの予防や重症化を防ぐ効果を得られるかのように表示していたとして、景品表示法の優良誤認で措置命令を出した
自社Webサイトで掲載したプレスリリース

商品に配合している栄養素について、「新型コロナウイルス感染時の重症化を防ぐ可能性が研究報告されており、今注目されている栄養素です」などと表示した。「1stプロテクト」「2ndプロテクト」については、顧客向けに配信するダイレクトメールで類似の表示を行っていた。

消費者庁は9月9日、山田養蜂場が通販などで販売する食品「ビタミンD+亜鉛」「1stプロテクト」「2ndプロテクト」に係る表示について、あたかも新型コロナウイルスの予防や重症化を防ぐ効果を得られるかのように表示していたとして、景品表示法の優良誤認で措置命令を出した
「PR TIMES」で配信したプレスリリース

消費者庁はプレスリリースなどの表示について、「ビタミンD+亜鉛」「1stプロテクト」「2ndプロテクト」を摂取することにより、あたかも新型コロナウイルスの感染予防及び重症化予防の効果を得られるかのように示す表示をしていたと指摘。それぞれの商品について表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を要求した。

山田養蜂場は消費者庁に応じて資料を提出したが、いずれも表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められなかった。

消費者庁は山田養蜂場に対して、①「ビタミンD+亜鉛」「1stプロテクト」「2ndプロテクト」について、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること②再発防止策を講じて役員及び従業員に周知徹底すること③今後、表示の裏付けとなる合理的な根拠をあらかじめ有することなく、優良誤認に該当するような表示を行わないこと――を命令した。

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